表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
さ~て。世界の欠片でも集めるか!!  作者: まひる & 結城 睦月
第2章
PR
57/186

情報収集05 ─皐月(さつき)side─


 目の前の宿を見上げ、(りん)が呟く。

「この宿。」

「うん、そうだよぉ?」

 それに対し、ニッコリと笑顔で首肯(しゅこう)する。

 あたしも実際に見るのは初めてだけど、過去視の中で彼女達が話していた宿の名前と同じだった。

「部屋番号。」

「あちゃ~…、そこまではちょっと。でも、中で()たら分かるかも?」

 端的な(りん)の問いに、あたしは普通に対応する。

 彼女の頭の中は分からないけど、絶対にあたしより複雑だと思うよ。

「泊まる。」

「あ、うん。じゃあ、(りん)が手続きしてくれる?あたし、その間に()てみるからさっ。」

「分かった。」

 (まばた)き一つの(あと)、いつもの(りん)に戻っての返答である。

 っていっても他の人から見たら、思考中でも通常モードでも変わらなく感じるんだろうけどね。


「はいはい、いらっしゃい。宿泊なら、ここに必要事項を記入してちょうだいね。」

 宿の女将(おかみ)なのか、恰幅(かっぷく)の良いおばさんが対応してくれる。

 (りん)が記帳している間がチャンスだ。

「時間ノ魔法、過去視。」

 あたしは誰にも聞こえないように、口の中で呟くように魔法を唱える。

 今回の対象は宿のカウンター。

 手を置いて(りん)の記帳を見ているふりして、あたしは過去の時を()る。


 さすがに宿屋。何人もの人が来て、去っていく。

 その時間を巻き戻しつつ、目的となる人物を捜す。

 あ、いた。栗色と黒髪。

 あたしは彼女達が来る前に(さかのぼ)り、宿の奥に入っていくまでを()る。

 ついでに記帳する姿を確認する事で、彼女達の名前まで分かってしまった。ふふふっ、さすがあたし。


「部屋は何処でも良いかい?今なら…。」

「2階の端の部屋が良いですっ。」

 宿の女将(おかみ)さんが部屋を告げる前に、あたしは今知り()たばかりの情報を叫ぶ。

 あ~…うん、凄く驚かれちゃった。叫んじゃダメだよね、びっくりするから。

「す、すみません…。えっと…、前に友達がそこに泊まって、窓からの景色が良かったって言ってたから…。」

 とりあえず、その場(のが)れの言い訳をしてみた。

 そもそも、()いているかも分からない。

「そうかい?それなら()いているから、あんた達もその友達と同じ部屋に泊まって、感想を言ってあげると良いよ。」

「あ、ありがとうございますっ。」

 (こころよ)い返答をもらい、あたしは勢い良く頭を下げた。

 うん、良い人で助かったよ。

 そうしてあたし達は、目標(ターゲット)と同じ部屋に宿泊出来る事になった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ