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さ~て。世界の欠片でも集めるか!!  作者: まひる & 結城 睦月
第2章
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科学者とは05


(ゆい)。子供の頃の事、何処まで覚えてる?」

 不満を(あらわ)にしている私に対し、上目(づか)いで問い掛けてくる。

 いやいや、上目(づか)いでって、おかしいよね。

 だって悠希(ゆうき)は、私よりうんと背が高いんだもん。

 それに気付いた私は、視線を悠希(ゆうき)の身体に向ける。

 予想通り、物凄く腰を曲げている。

 …何か嫌。


「そんな事、科学者がどうとかって今の話と、全く関係ないよね。」

 唇を(とが)らせ、私はその問いに答えない。

「そ、か。けど、俺が知っている科学者ってもんは、それだけだ。魔法じゃない、科学力を武器とする者達。魔力を持たない劣等感から、ひどく魔法使いを憎んでいる。それこそ、この世界から排除したいと思わんばかりに、な。」

 一息(ひといき)にそれだけ告げ、悠希(ゆうき)はニッと笑みを浮かべた。

 何だか、溜めに溜めた筈の情報が、少しも真新しくなかった感じがするんだけど。


(ゆい)の記憶は、心眼(しんがん)()られる記憶に、少しずつ上書きされていくみたいなのよ。旧世界の記憶と経験を持つ分、こちらでの思い出を忘れていく事が多い、と言った方が良いのかしら。」

 ムッとした私の頭を撫でつつ、(ひな)が優しく教えてくれる。

 って…、ん?何だか、物凄い事実を突き付けられた気がするんだけど。

「あれ?もしかして、気付いてなかった?あぁ、普段は雛乃(ひなの)としか一緒にいないからだろ。もっと人付き合いを大切にしろよ?」

 混乱する私に、更なるストレスを与えてくる悠希(ゆうき)

「あ…、悪い。ホント…。」

 声と共に、私は悠希(ゆうき)の胸に抱き寄せられていた。

 あ…れ?何だか視界が(ゆが)んだかな~って思ったら、何で?


「もう…悠希(ゆうき)、邪魔だよっ。」

 私は思い切り腕を突き出し、悠希(ゆうき)を押しやる。

 そして目を(こす)った後、私は歯を剥き出してイーッとしてやった。

「あら、可愛いわね、(ゆい)。でも、顔を(こす)ってはダメよ?」

 (ひな)が柔らかく微笑みながら、ポケットから出したハンカチで、私の目元を優しく(ぬぐ)ってくれる。

「う~っ…(ひな)、大好きっ。」

 感無量で(ひな)に抱き付く私。

「ったく…、俺の立場は何?本当にマジ、次からは俺も一緒に旅をするからなっ。」

 何故か不快感を(あらわ)にする悠希(ゆうき)だが、内容は別離ではなかった。

 何、言ってるの?

「何で悠希(ゆうき)が、私達と一緒に旅をするとか言ってるのっ?」

「危ないだろ?女の子二人旅じゃっ。」

「危なくないよっ。私も(ひな)も、強いんだからっ。」

「今回だって、危なかったじゃねぇかっ。」

 私と悠希(ゆうき)の、売り言葉に買い言葉が始まる。

 互いが言い合い、ガルルルっと噛み付きそうな顔で言葉を投げ付けていた。


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