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さ~て。世界の欠片でも集めるか!!  作者: まひる & 結城 睦月
第2章
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旧世界の遺物03


「ねぇ、悠希(ゆうき)。」

「ん?」

 メニュー表を見ていた悠希(ゆうき)へ声を掛けると、当たり前に真っ直ぐ私へと視線を向けてくれる。

「何。どうしたの?」

 ノンアルコールドリンクをチビチビ飲みながら、声を掛けた私が何も言わないでいると、悠希(ゆうき)は小首を(かし)げて問い返してくる。

 うん、やっぱり大型犬みたい。

 いやいや、犬は喋らないけど。


「あの話って、どうなってるの?」

 私は、(ここ)に戻ってくる前に彼と話していた会話を振ってみた。

 話してくれないのは、昨日の事だから忘れているのかも、と思っていたけど。

「あ、あれね。………さすがに、ここでは…ね。」

 (わず)かに苦笑を浮かべる悠希(ゆうき)

 すぐに何の話か分かったのか、もしくは誤魔化す為なのか。どちらにせよ、この場では話さないらしい。

「そうなの。」

 少しガッカリして、私は視線を落とした。

 そして、そのタイミングで出された肉料理に手を伸ばす。

「あ~…。雛乃(ひなの)にも聞いてほしいから、彼女が元気になってからでも、良いかな?」

 何故か私の頭を撫でながら、悠希(ゆうき)がそう告げる。

 うん、別に良いんだけど。………何となく嫌。

 私の複雑な心境は伝わる事もなく、悠希(ゆうき)も食事に手をつけ始めた。


 食事処では、様々な人が集まる。

 当たり前なんだけど、人が集まれば噂話が(ささや)かれる。

「聞いたか?あの話。」

「あぁ、鉄の塔が崩れたってやつだろ?」

「前々から、いつかは崩れると思ってたけどな…。」

 三つ程離れたテーブルのお客さんが話していた。

 鉄の塔って、やっぱり…あれ?

 私が思い当たるのは、昨日見たばかりの東京タワーだった。

「あ~…、気付いた?」

 悠希(ゆうき)(わず)かな困惑を見せる。

 私の動きが止まった事と、背後の客の声が結び付いたんだろう。

「…うん。知ってたの?」

 私は聞こえてきた話に戸惑いつつも、彼自身に驚きが見えない事を感じた。

 でも、悠希(ゆうき)は何も言わない。

 ただ、優しく微笑んだだけだった。


 もしかしたら、私が欠片を手にしたからかも知れない。

 東京タワーという存在そのものを、私がマジックバックに格納してしまったから。

 だから、存在意義のなくなっなった東京タワーは、(みずか)ら崩壊を選んだのではないか。

 …そうだとしたら、大変なんだけどっ。

 私達がこれからしようとしている事。それがこの世界からの、旧世界の遺物の排除となってしまうかもしれない。

 ど、どうしよう…っ。(ひな)~…っ。


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