応援02
「な、何か…攻撃が激しくなってない?」
ジワジワと感じられる違和感を、私は思い切って告げてみた。
それに風の防御壁に当たる攻撃音も、カン…キンから、ガンッギンッに変わってるもん。
「やっぱり、分かるかしら。」
事も無げに答えてくれる雛だけど、少しだけ顔色が悪い。
「ちょ、ちょっと雛っ。顔色が悪いじゃ…っ!」
慌てて彼女の両肩を掴んだけど、思った以上にその身体が熱くて、更に驚いた。
これはマズイって、私の中で警鐘がなる。
「星ノ魔法 、双児宮っ。」
私はすぐさま、魔法で双子の子供達を呼び出す。
彼等はコピー能力が使えて、相手に変身する事が出来るの。
「お願い、雛をコピー。風の防御壁を張って!」
細かく指示を出す事で、彼等は了承の意思を返してきた。
双子ちゃんは二人で一つの形を作り出し、それは瞬時に雛と瓜二つの人形となる。
『風ノ魔法、風嵐壁。』
そして雛と同じ声で、同じ魔法を使った。
でも人じゃないから、人の形をして魔法を使っていても、召喚者である私から魔力を消費するの。
「雛、もう大丈夫だから。少し休んで?」
そう声を掛けると、それまで放出していた魔法を解除する雛。
「ごめん、なさい…ね?唯も、無理、しないで…。」
疲れから発熱したのか、雛は呼吸も荒く答える。
もう、こんな時にも私を気遣ってくれるなんて。
クタリと崩れ落ちる雛の身体を受け止め、私は精一杯の笑顔を浮かべた。
「分かってるから。」
彼女を不安にさせちゃダメ。少しでも私が時間を稼がないと。
挫けそうになる気持ちを奮い起こし、望遠眼鏡で覆面5人組を確認する。
変わらず5人。雛が言った通り、誰も抜ける事なくそこにいた。
けど、初めより近付いたからか、相手からの攻撃が直線だけではなくなっている。
左右に鏃を振られる事で、真横からとはいかないものの、前方のみのガードでは防御しきれなくなっていた。
「もう、意地悪なんだから~っ。頑張って、双児宮!」
私はここでは応援しか出来ない。
実際には私の魔力が消費されているんだけど、それ自体の能力は私のではないから。
そう。私自身が使える訳じゃないんだよね。
しかもこれ、双児宮が一度見た事のある魔法しか、コピー出来ないのが欠点なの。




