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さ~て。世界の欠片でも集めるか!!  作者: まひる & 結城 睦月
第1章
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敵襲 03

 私の召喚した人馬宮(じんばきゅう)が弓を()る。

 だが相手は、鉄を細く寄り合わせたワイヤーで繋がれた、掌サイズの(やじり)のような金属質の物体を使っているのだ。

 強力な筈の、(ひな)の風の防御壁に当たっても砕かれない。そんな強度を持った武器相手に、弓で勝とうとする事自体が無謀かもしれなかった。

 幾度も続けざまに人馬から(はな)たれた弓は、覆面に届く手前でことごとく打ち落とされる。

 いくら直線的な攻撃しか出来なくとも、弓の放物線を崩せない筈がない。しかも相手は5人組。

「う~っ…、なんか(ずる)いんだけどぉ!」

 私は思うようにいかない悔しさに、唇を(とが)らせて訴える。

 対人戦の経験がない訳ではないが、この距離感は異常だ。

 ハッキリと相手の顔も黙視出来ない遠さで、通常の武器も魔法も効果がない。

「これは諦めるしかないのかしら。私の回転式拳銃(リボルバー)でも、この距離は埋められないわね。」

 防御壁を盾に、(ひな)と顔を見合わせた。

 私の武器は短剣。(ひな)回転式拳銃(リボルバー)

 とても届く気がしない。

 もう、敗退確定なの?

「それでも不思議なのは、相手側が退()かない事かしら。」

 困り顔から一転、興味を引いたような疑問顔に変化した(ひな)。顎に手をあて小首を(かし)げながらも、前方を見据(みす)えている。

 言われて気付いたけど、確かに欠片(あれ)が目的じゃなかったって事かな?

「手にとって見てる筈だよね、あれ。違ったのかなぁ。」

 確認するように問いつつも、私は望遠眼鏡で覆面軍団の様子を伺う。

 私達はあの光を、旧世界の欠片だと思って近付いた。

 でももし、彼等(?)が思う物と違ったならば。

「…一理(いちり)あるわね。まだ私達には、あれの形は分からないのだけれど、襲撃者達の思いとは違うと推測出来るかしら。そうでなければ、こうも執拗(しつよう)にこちらを攻撃してこない筈。」

 (ひな)の導き出した答え。

 確かに目的を()()げたならば、早々の撤退を要するのが常套(じょうとう)手段だ。

 それが()されないのはただ一つ。目的を達成していないから。

「あの覆面軍団さ、何処かで私達の話を聞いたのかな。」

 不意に思い浮かんだ。

 だって、私達は旅をしてきたんだもの。

 何処でだって、いつだって、欠片の話をしなかった日はない。

「あら、困ったわね。」

 (ひな)があまり困っていなさそうに、コテンと首を(かし)げる。

 壁に耳あり、障子に目あり。うん、文献で覚えた言葉通りだよ。


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