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さ~て。世界の欠片でも集めるか!!  作者: まひる & 結城 睦月
第1章
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心の声 02

「大丈夫、(ゆい)?」

 不意に心配そうな(ひな)の声が聞こえる。

 あれ?既視感(デジャビュ)

 私は(まばた)きを繰り返しながら、現状を把握しようとした。

「…今日は、この宿場町でゆっくりしようかしら。」

 頭を撫でられ、私を気遣う(ひな)の優しい手の感触に目を細める。

 どうやら(ひな)に夢の話を聞かせている途中で、自分の世界に入ってしまったようだった。

「ありがとう…、ごめんね?」

 旅を始めてからずっと、宿場町で一泊するだけの日程である。

 ゆっくりと観光する暇がないのは当たり前で、私達は四角錐(しかくすい)の塔を真っ直ぐ目指していた。

「大丈夫よ、(ゆい)。別に、そこまで急ぐ旅でもないのだから。」

 申し訳なさそうな顔をした私の気を軽くしようと、(ひな)は柔らかい微笑みを浮かべている。

 確かに急ぐ理由はないけど、でも世界の欠片の数を思えば気が遠くなるのは事実。

 しかも、文献に載っているだけが欠片とは限らない。

「でも、数が凄くあるんだよ?」

「問題ないわよ。誰かに依頼をされた訳でもないのだし。気にする事はないわ?それに欠片集めの途中でも、冒険者としての依頼を受ける事もあると思うのよね。手持ちのお金が少なくなったら、心細いでしょ?」

 私の心配をよそに、(ひな)は事も無げに告げた。

 いつも思うけど、現実的だよね。

 うん、お金が大切だとは私も思うんだけどさ。

「そうだね。とりあえず旅が常に宿屋泊だから、その分の出費は(かさ)むもんね。テントとかあると良いかもだけど…。」

「あるのよ?」

「へ…っ?!」

 驚きのあまり、おかしな声を出してしまったじゃないの。

 良い(ひらめ)きだと思っていた私の言葉に、アッサリと返答してくれる(ひな)

 (まばた)きを繰り返す私に、(ひな)は首を軽く(かし)げたまま止まっている。

「あるわよ?」

 動かない私に、(ひな)(かし)げたままの首を、今度は逆側に(かたむ)けて同じ内容を告げた。

 いやいや、聞こえてるんだよ。聞こえては、ね。

「あの…ね、(ひな)?あるって…何が?」

「勿論、テントよ。マジックバックに、キャンプグッズは一式揃えてあるわ?」

 (ゆい)は、驚く私を逆に不思議そうに見つめる。

 いつの間に…っていうか、一式?

 私は(ひな)の腰へ視線を向けた。

 よくもまぁ、それだけの物が入るわね。

「どうかしたのかしら?鍋もフライパンも、野菜だってお肉だって入っているもの。」

「す、凄いね…。」

 自信満々に告げる(ひな)に、私は一欠片(ひとかけら)の疑いもない。

 だってこのマジックバックは、改造すればするほど好みの品になるのだから。あ、勿論お金はかかるけどね。


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