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さ~て。世界の欠片でも集めるか!!  作者: まひる & 結城 睦月
第1章
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魔物との遭遇 02

「ぅわ~っ、たくさんいるぅ~。」

 思わずげんなりする私。

「やっぱりいるのね?…私には見えないけれど。」

 それに反応してくれる(ひな)の視覚情報には、私がうんざりするアレ等は全く映らないようである。

 (うらや)ましい限りだ。

「皆、あの魔物に食べられた人達みたい。(うら)めしいとか(にく)らしいとか(こわ)いとか、負の感情を延々(えんえん)と訴えてる。」

 魔物の動きは遅く、姿は見えるが一向(いっこう)に近付いて来ない。

 それでも肉体を持たないアレ等の声は(うるさ)いほどで、非常に迷惑な騒音である。

「このまま街道に来られるのは困るわね。魔物()けの結界が壊れてしまうわ。」

「うんっ。とにかく、あの魔物の向きを変えなきゃ。星ノ魔法、召喚…金牛宮(きんぎゅうきゅう)。」

 顎に手を当てて困り顔の(ひな)

 私は一度首肯(しゅこう)すると、星ノ魔法で金牛宮(きんぎゅうきゅう)─牛─を召喚した。


 これは白黒(しろくろ)に似ているけど、(じつ)は旧世界の黄道(こうどう)十二宮(じゅうにきゅう)での2番目。牡牛座にあたる、角のある牛の事である。

 旧世界で伝わっていたギリシア神話では、大神ゼウスがエウロパ姫をさらおうとして変身した、雪のように白くて透き通るような角を持つ、優雅な牡牛(おうし)とされている。

 だから私の呼び出す金牛宮(きんぎゅうきゅう)も、角のある白い牛の姿をしていた。


「あの魔物の進行方向を変えたいの。お願い、金牛宮(きんぎゅうきゅう)っ。」

 召喚された牡牛にお願いすると、了承と共に突進するという意思が伝わってくる。

 ()の者達は人語を話はしないけど、私は心眼(しんがん)の能力でその意思を理解出来るの。

「私は街道を守るわね。風ノ魔法 、風嵐壁。」

 (ひな)が放った魔法は、街道と魔物の間に大きな風の防御壁を作り出した。


 この風の壁は、()れれば内からも外からも切り刻まれてしまう、という怖い魔法なの。

 でもそれほど強力な魔法を放たなければと思うほど、こちらに向かってくる魔物は凶悪さを(にじ)み出している。


 前方の黒々とした魔物に、真っ白な牡牛の召喚獣がぶつかった。

 けども対する魔物の大きさは(ゆう)に3倍はあり、圧倒的にこちらが力不足。

 勿論、私の魔力が負けていると言う意味なんだけど。

「っ、金牛宮(きんぎゅうきゅう)が押されてるよぉ。」

 私の魔法で呼び出されているから、恐らく本来ある()の者達の能力は、この場においてかなり制限されている筈だった。

 本当にゴメンね、頼りない術者で。


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