新たな友達03
悠希と雛、私の三人は今、自由の女神があった場所から程近い町に来ている。
そして目の前には、茶髪ポニーテールの派手な服装と装飾品装備の、お胸がメロンな皐月さん。その隣には黒髪おかっぱ、メガネ装備の女の子。雛より少し背が高いこの子は、悠希と同じ歳らしい。
とりあえず入った食堂の大人数テーブルで向かい合い、緊張の私と雛。悠希は警戒してる感じするけど、皐月さんはとっても笑顔だった。
「それで皐月。今、状況悪くないかな。」
「え~っ、そんな事ないよぉ凜。新しい出会いに、更なる親交を深めようっていう食事会でしょ?」
凜と呼ばれた黒髪おかっぱな女の子は、感情の見えない視線を皐月さんに向けている。勿論、皐月さんは全く気にしていない。
何だろうね。この微妙な空気を“親交を深める食事会”なんて言える程、彼女はある意味最強だ。
「俺等は親交を深めるつもりはないんだけどな。特に俺は、アンタ等二人を警戒対象として見てるから。」
悠希は隠しもせずそう告げ、身体の前で腕を組んだまま先程から動かない。
と言うよりも、いつでも戦闘体勢に入れそうな感じだ。
「男はどうでも良いよ。そもそも、何でいるんだか。」
「だから俺はこっち側だっての!」
皐月さんの売り言葉にすぐに反応し、ガオッとばかりに叫ぶ悠希。
うん、完全にからかわれてるよね。
「皐月。その彼と遊ぶの止めて。話が全く進まない。私もこの集まりには疑問。」
「え~っ。せっかく新しくお友達になったんだよ?」
「皐月が一方的にお友達宣言しているだけ。友好的には感じない。」
「そんなぁ~っ。」
皐月さんと凜さんのやり取りに、私は雛と視線を合わせた。
確かにテーブルにお茶はあるけど、どちらかと言うと面談的な感じに見える。それに、凜さんの言った事に大きな間違いはない。
「それじゃあ、もう良いだろっ。自己紹介は終わった。知り合いにはなったんだ。さぁ、行こうぜ?」
「う、うん。そうだね、悠希。行こう、雛。バイバイ。」
「分かったわ。ごきげんよう。」
立ち上がった悠希に促され、私と雛が一応の別れの挨拶をする。
「あ~んっ。またねっ、本当にまた会おうねっ。」
立ち上がろうとした皐月さんは凜さんに止められ、渋々といった様子で大きく手を振ってくれた。
お金が前払いで良かったよ、本当に。っていっても、少ししか飲めなかったけど。




