新たな友達02
「おま…っ。そんな怪しい女に、コイツ等を近付けさせられるかっての。俺は護衛だからっ。しかも既に友達のなっ。オネーサンの方が用なしだっての。」
売り言葉に買い言葉で、悠希が更に皐月さんを煽る。
言ってる事は凄く間違ってはいないようだけど、悠希と私達って友達兼守り守られの関係だっけ?
「あ~、うるさい。本当に男って小さいわよね。そうやって自己主張しないと自分を保ってられないんだら、小さい小さいっ。」
「何っ!」
「ほら、本当の事を言われたからってすぐに大声出して怒鳴る。吠えれば良いってもんじゃないよ。」
悠希と皐月さんのやり取りに、私と雛は半ば唖然と見ていた。
「ねぇ、唯。あの佐方さんって人も、魔法を使えるみたいね。見たところ武器になりそうな物をもっていないから、近くに仲間がいるかあの人自身が強いのだと思うわ?」
雛は顎に指を当て、皐月さんを冷静に観察していたようである─私の背後からではあるが。
確かに、分厚いマントから見えるのは派手な服装であって防御に優れているものには見えない。腰にも帯剣しているように見られないから、あるとしても背中だけど。普通に考えたら、彼女が魔法を使えると仮定した方が確実だろう。
「あのね、皐月さん。」
「はいはいっ。何、何?唯ちゃん。」
私が声を掛けると、それまで悠希といがみ合っていたのが不思議なくらいの柔らかな対応で返答してくれた。
少し思うところがなくはないけど、今は放置。
「皐月さん、魔法が使えるでしょ。」
そのまま疑問ではなく、確定しているものとして話し掛ける。案の定、僅かに驚いたような顔をした。
でも、それは一瞬にして笑顔に隠される。
「それ、唯ちゃんの考えじゃないでしょ。雛乃ちゃんね?凄いわ、さすがだわ~。」
皐月さんは私達が何も答えなくても分かっているようで、一人で感心したように何度も頷いていた。
「佐方さん。お仲間さんも呼んだらいかが?」
私の背後から、雛が凄く小さい声で告げる。
それに対し、皐月さんはとても素敵な笑みを浮かべた。
「そこまで先読みされてるなんて、感動だよね~っ。」
自分の両手を握り締め、身体全体を捻るように身悶える皐月さん。動きが少し怖いんだけど。
若干引き気味になる私と雛だったけど、悠希は違う反応をする。
「だろ?コイツ等は凄いんだ。小さいけど、行動力があって頭良くってっ。」
まるで自分の事のように鼻高々って感じで、胸張って告げる悠希。
何、何っ?どうしちゃったの?って言うか、小さいは余分だよ。




