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第23話 デザール村出発 2

「どうしたの?」


「あの......私にはもう一つ夢があるんです」


「もう一つ?なになに?」


俺は興味を持って聞いた。

こんな純粋で優しいリコちゃんの夢なんだからきっと素敵な夢なんだろうなと思って。


「あ、あの......す、素敵な男の人と出会って、綺麗なお嫁さんになることです......」


「へ?」


リコちゃんは真っ赤になってそう言った。


俺は一瞬黙り込む。


「......ハ、ハハハ!リコちゃんならきっと叶うよ!!」


俺は少し笑いながら言う。

だってリコちゃんがあまりにも突拍子もないことを言うから。


「わ、笑いながら言うなんて......バカにしてますね!画家になる夢のときは笑わなかったのに!!」


そう言うリコちゃんも笑顔になった。


「いやいや!本当だって!リコちゃんはいいお嫁さんになるよ!」


「ぶー!!やっぱりバカにしてますね!!」


俺はリコちゃんを嗜める。


「でもその二つの夢、叶えられるように願ってるよ。俺も頑張ってカエデやリコちゃんやみんなを守れるぐらい強くなるから」


俺は視線を再び朝日の方に向けて言った。


そうだ、リコちゃんが夢に向かって頑張るように俺もまた夢に向かって頑張りたい。


「はい!きっとロイさんなら叶えられますよ!」


そう言ってリコちゃんは笑った。










こうしてデザール村での騒動を解決した俺達はまたサンベルスに向かって旅を再開することになった。


デザール村の出口にて、デザール村村長とリコちゃんが見送りをしてくれた。


「カエデ殿、ロイ殿、今回の件は本当に感謝する」


「いいえ、私達は何もしてないですよ」


頭を下げる村長に対してそう返すカエデ。


「いいや、貴方達が来てくれていなかったらどうなっていたことか......大した礼は出来んが、またデザール村に立ち寄ることがあれば歓迎するぞ」


「ありがとうございます、それでは私達はそろそろ」


「カエデさん!ロイさん!」


リコちゃんは一歩前に出てそう叫んだ。


「私からもありがとうございました!それに今回の件で私、勇気を貰いました!」


リコちゃんは頭を下げる。


「リコちゃん......」


「ロイさん、私、夢を叶えるために頑張りますから!ロイさんも頑張って下さい!カエデさんも!」


「ああ、お互い頑張ろうな!」


「はい!本当にありがとうございました!!」


こうして俺達はデザール村を後にした。

色々あったけど、人助けが出来て良かった。


それにリコちゃんっていう可愛い友達も出来たし、めでたしめでたしってところだな。


「何鼻の下伸ばしてんのよ?」


「え?あっ!の、伸ばしてねーし!」


「どうだかねー、リコみたいな可愛い子と仲良くなれて良かったわね」


「な、なんだよ?妬いてんのか?」


「な、何に妬くってんのよ!バカじゃないの!」


「バカって言う方がバカだよ!」


こうして俺達は旅は再開した。

まだまだ道のりは長いが、ちょっとずつ進めて行けたらいいなと思った。


















デザール村


「行ってしまいましたね」


リコと村長はカエデとロイを見送り、村の出口で立っていた。


「そうじゃの。さて、これからまた畑の再開発じゃな」


「村長さん」


「なんじゃ?」


「私、旅に出ます。色んな世界を見渡して、その場を絵に残すような旅に」


(それがロイさんと約束した夢だから)


そうリコは力強く言った。


「そうか、それもまた道じゃ。オヌシの好きにせい」


そう言って村長は村へ戻っていった。


(ロイさん、見てて下さい!私も自分の夢、叶えてみせますから!!)


こうして少女も旅に出るのだった。

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