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第22話 デザール村出発

こうして俺達はデザール山の噴火の原因を突き止め、制止することが出来た。


ちなみにホットドッグは生け捕りにして牢屋にブチ込んだ、命まで取らない辺りこの村の人達は人が良いと言うか。


まあ村の依頼を完遂した俺達は村長さんや村のみんなから祝福された。カエデは怒って「次からは自分達で解決してください!!後原因はちゃんと調べてから言ってください!!」って言ってたけど、まあそれも村のことを思ってのことだ。


今回の件でまたカエデの強さを思い知らされた。俺はまだ彼女を守ってあげるには実力不足過ぎる。


もっと修行して強くならないと......




って決意を新たにして、今日はリコちゃんの家に泊めてもらうことにした。

明日の朝このデザール村を出る。



ん?何か忘れているような......




まあいいか。














チュンチュン。


あー、もう朝か。


俺は布団から起き上がり、伸びをする。

田舎の村だから朝が気持ち良い。小鳥の囀りも聞こえてくる。


昨日は山登ったり色々と疲れたからな、ぐっすり眠れたよ。


俺はふと横を見た。


俺からかなり離れた位置でリコちゃんとカエデが寝ていたはずだが、今はカエデの姿しかない。


あれ?リコちゃんは外か?


俺もちょっくら外に出て目を覚ますか。


そう思い、俺はリコちゃんの家の扉を開けて外に出た。





流石は田舎の村、朝の木漏れ日や空気が旨い。


と思っていると、リコちゃんの家から少し離れた木の上にリコちゃんの姿があった。


木の上から遠くを見ているようだ。


「おーい、リコちゃーん」


「あっ」


俺の呼びかけに振り向くリコちゃん。


「あ、ロイさん。おはようございます」


「おはよー!そんなとこで何してるの?」


「絵を描いてます」


そう言うとリコちゃんは手に持っている画用紙と鉛筆を見せてきた。


「へー、いつも朝は絵を?」


「はい、毎日描いてますね」


そっか、画家になるのが夢って言ってたもんな。


「ねえ、俺もそこ登っていい?」


「え?構いませんが」


「ありがとう!」


俺は木を掴み、よじ登る。

俺は器用に手や足を枝にかけ、リコちゃんがいる枝まで辿り着いた。


「へー、木登り上手ですねロイさん」


「おう!昔妹とよく木登りして遊んだからな」


『お兄ちゃん!リアも登りたい!』


俺は少し昔のことを思い出した。

あの危なっかしくて引っ込み思案な妹は元気にやっているのだろうか......


「フフッ、ロイさん妹がいるんですね」


「え?そうだよ、リコちゃんは一人っ子?」


「はい、だから兄弟がいるのって羨ましくて、ロイさんみたいに優しいお兄さんがいる妹さんが羨ましいなーって」


「ハハッ、じゃあ俺がお兄ちゃんになってあげようか?」


「むー!私の方が年上なんですよ!私がお姉さんです!」


そう言って頬を膨らませるリコちゃん。

リコちゃんはどうしても年上に見えないな。もちろん良い意味でだけど。


「ところでリコちゃんは何の絵を描いてるの?」


「あ、はい、あれを」


「ん?」


俺は木の上からリコちゃんが指差す方向に視線を動かした。


そこには悠々とそびえ立つ山々の上から綺麗な朝日が立ち上っている。

言うなれば絶景と言う風景だった。


「スゲー!めちゃくちゃ綺麗だね」


「はい!私のお気に入りのポイントで、私の母も好きな場所でしたから」


そう言いながら風景を見続けるリコちゃん。


そうか、リコちゃんは今家に一人で住んでいるということはリコちゃんのお母さんは......


「ロイさん」


そう考えているとリコちゃんが風景を見ながら語りかけてきた。


「登山中、私の夢について聞いてくれましたよね」


「ああ、お母さんと同じ画家になることだよね?」


「はい、私は絵も上手ではないですし、田舎者ですからきっと笑われたり気を使われると思っていたんです。けれどロイさんは純粋に私の夢を応援してくれて......結構嬉しかったんですよ」


そう言うリコちゃんは微笑んでいた。

俺は思ったままを言っただけで喜んでもらうようなことはしていない。


けど人に感謝されるのは嫌なことじゃないな。


「そっか、いやー俺って罪な男だなーなんて!ハッハッハ」


俺は右手を首の後ろに添えて笑った。


まあリコちゃんの励みになったなら良かった。俺も人の役に立てるんだな。ちょっと嬉しい。


そう言って笑う俺に対して、リコちゃんは下を向きながら赤くなっていた。


へ?あれ?ここは笑ってくれるところだと思ってたんだけど......


「あ、あの......ロイさん」


リコちゃんは赤くなりながら俺を呼ぶ。


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