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プロローグ 2

 俺の名前は武田 将(たけだ しょう)

絶賛普通の高校生です

 強いていうならば帰宅部で無類のゲーム好きで友人と呼べる人間はたっ2人、無論彼女いない歴=年齢の童貞


 齢17にして人生の理不尽さに絶望し、社会の波に流されて生きている


 そんな俺が異世界へ召喚された日のことだ…



「おーいショウ!たまには外で体を動かそうぜ」


 クラスの隅で読書をしている俺のもとにイケイケのクラスメートが話しかけてくる


 そうこいつが友達の一人、桐谷 紫苑(きりたに しおん)。頭脳明晰、運動神経抜群、容姿端麗…この世の理に反したかのような完璧なやつ


 俺とこいつはいわゆる幼なじみというやつだ(女だったら良かったのに)

そんなわけでことあるごとに比べられてきた。俺はそれがコンプレックスでこいつとは真逆の道を歩むことにしたのだが、お人好しのこいつはそんな気も知らずにずかずかとはいりこんでくる


「いや俺は自分の時間というものを大事にしたいんだ」


「そうか…じゃあまたあとでな」


 そういって紫苑は仲間とともに外へ行ってしまった


我ながらひどい言い訳だった


「いやー相変わらずなぜあの絵に書いたようなイケメンの桐谷氏と武田氏なご友人なのか不思議ですなー」


「お前、その口調やめようぜ…さすがに無いわ」


「俺の名前は刈谷 誠司(かりや せいじ)どこにでもいる高校生だ。しかし俺には特別な力があり、人知れず世界を救っている。的な?」


そしてこいつがもうひとりの友人。ご察しの通り痛いヤツだ


「むっ、今我を愚弄する言葉が聞こえた気が…」


こいつほんとやべぇ…


 そして放課後になった、普段は刈谷と帰るのだが、今日は先生に捕まり居残りとなった。その結果一人ぼっち下校をすることに


「ショウ、久しぶりに一緒にかえろうぜ」


下駄箱の影にいた紫苑が唐突に声を発する


(なに、こいつどこの幼馴染み系ヒロインだよ)


 特に断る理由もなかった俺は他愛もない話をしながら一緒に帰ることに


十分くらいたった頃だろうか、突然意を決したかのような表情をしてトンネルの中で紫苑が立ち止まった


 「どうしたんだよ?ネット注文した最新のゲームが今日届くから早く帰ろうぜ」


 「本当にそれでいいのか?」


「なにがだよ」


この時俺は紫苑がなにを言いたかったかわかっていた。だけど他ならない自分自身が認めたくなかった


「なにって…それは…」


柄にもなく青春ドラマのようなことをしていた俺と紫苑は気づいてなかった

…横から猛スピードでトラックが突っ込んできていることに


ドゴッシャン


今思えば相当馬鹿だったと思う


激しい衝撃と天変地異のような感覚。多分この時、俺は間違いなく死んだ





目が覚めると意識が朦朧としていた


「あれ…ここは?そういえば俺はトラックに轢かれて……まさかここは天国か!?まるでジャングルじゃねえか」


辺りは見渡すかぎりの木々たち。噂にきく女神様も神殿もない


「くそっ、もし俺が現世に帰れたら天国なんてありませんでしたって証明できるのに!!」


「あははっ、それは面白いな」


突然背後から声が聞こえた


「うおっ!?びっくりしたシオンかよ…ってお前も死んじまったのか!?」


「そうみたいだ…でも全然実感がないな、体だっていつもと同じ感じだし。頭の上にリングもないしね」


あっはっは、とふたりして笑いあう。あまりの状況変化に頭がついていかない


「ところでシオン……天国って犬型の化け物とかいるのかな?」


「それ俺も聞こうとしてた」


現在進行形で俺と紫苑の周りにはなぜか威嚇する狂犬が五匹ほどいた

よく見ると口元には血の凝固したようなものが付着している


「天国でまた死ぬと次はどこへ行くんだろう?」


「とりま全力で……ランナウェイ」


俺はそういうが同時に紫苑と共に走り出した。そして案の定ついてくる狂犬


死ぬ、死ぬ、死ぬ、死ぬ、死ぬ


トラックに轢かれたのは不意打ちだったから実感がなかったけどこれはやばい


そして帰宅部の俺とサッカー部レギュラーの差が生まれる。徐々に差ができ始める


「ぐわっ!!」


俺はタイミングの悪いことに木の根に足をひっかけて盛大に転んでしまった


「大丈夫かっ!?」


このお人好しが!!こんな時くらい自分を優先しやがれ


時はすでに遅く、ついに狂犬が飛びかかろうとした


こんなのありかよ…わけもわからずに二回目の死を迎えるなんて…

そう思って目を瞑ったその時だった


「ファイアボール!!」


そんな言葉と同時に頭上で破裂音がした。その後も後ろから声が聞こえては破裂音が聞こえる

おそるおそる目を開くとそこには犬型の化け物の死骸が転がっていた


「大丈夫か君たち」


そして声の主の方へと振り返るといい感じにごつい男の人がいた


「た、助かった」


俺は安堵のためかそのまま気を失ってしまった



目が覚めると目の前には暖炉があり、ログハウスのような家のソファーに寝かされていた


「やあ、やっとおきたか」


「シオン…俺は夢でも見ていたのか」


「残念ながら現実だよ。でもここは天国じゃなかった……異世界だったんだよ」



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