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森の精霊 4
こんな不思議な事は初めてだと思っているとその透明になった神木がだんだん小さくなり彼女の耳と僕の耳が何か解らない薄い透明な紙一枚で隔てられた様な感じで接触している
僕はドキドキしながらもあまりの気持ちよさに動けなかった。
紙一枚隔てた様な感じで彼女の感触や息遣い・心音を聞いていると不思議と気持ちが落ち着きなんともいえない幸せな気持ちになった。
その時ふと彼女はどんな気持ちだろうと思うとその途端僕の心臓がドキドキと音をたてだした。
僕はその音が彼女に伝わらないかと恐れ苦しくなって思わず神木から耳を離しその瞬間目の前が暗くなり何も見えなくなった。
そっと眼を開けると森の景色が、横を見ると神木が僕は恐る恐る反対側に回った。
彼女は神木に耳を付けたままだった先程の光景がフラッシュバックのごとく全身を貫く僕は思わずため息をついた。
その時彼女が静かに木から離れ眼を開けた視線が合うと僕は思わず視線を反らし
「どうだった」
と質問にならない言葉で問いかけた。
「なにが」
彼女は僕が問いかけた意味が判らなかった
様だ。
「君にも見えていたでしょ」
彼女はニコと笑いながら
「何が見えたの」
と聞いて来た。
まさか君を見ていたというか感じていたなんて口が裂けても言えやしない。




