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「セーラー服と雪女と大予言」(セーラー服と雪女 第30巻 第一部完結編)  作者: サナダムシオ


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② 目的の変化

「最初はソレが目的でタイムトラベルを繰り返していたんですけど、途中から少々変節しましてね……まあ、色々あって今に至る訳なんですよ。」と伯爵。


「でも、アラハバキに出会った事が、調査の趣旨が変わる、一番大きなきっかけだったかな。」

 京子がつけ加える。

「……ああ、あのトカゲみたいな人たちですね?」

 貞子が思い出して言う。


「うん、貴女が出会ったのよりも、もっと好戦的で悪質な連中よ。それに彼等の言い分を信じるなら、下僕にするために、猿を改造してハダカ猿族……つまり私たちの先祖を創り出したのは、彼等らしいのよ。」


「それって……私たちにとって、神様みたいな存在って事になるんですか?」


「認めたくないけど、そういう事になるわね。でもほら、日本では、この世のどんなモノにも神が宿る"八百万やおよろずの神"って言う考え方が有るじゃな?だから、無理にアイツらを信仰する必要も無いわよね?」


「ええ、まあ……そうですね。」

 貞子は複雑な思いを抱いた。

「因みに貴女も私も、"雪女"という突然変異の末裔だから、その要素は薄まっているはずよ?」

「ああ……成る程。」

 貞子は少しだけ、安心したようだった。


「更につけ加えるなら……。」伯爵が説明を続ける。

「我々のメンバーの多くは、カラダの中に、かつて古代エジプトの神々だった者たちが宿っているのですよ。どうやらソレも、五次元の世界の住人が由来らしいんですけどね?」


「へええ。」

 詳しく説明される程、色々な属性が混在して、貞子にはもう、理解不能だった。


「そう言えば、伯爵……。」

 ふと京子が、思い出したように言った。

「何ですか?京子さん。」

 伯爵がジェントルな感じで答えた。


「その古代エジプトの有名な神々の中で、一柱だけ、私たちの前に現れていないモノが、居るんだけど……気づいてる?」

「ソレは復活と再生の神、スカラベの事ですね?」

「そうよ。やっぱり貴方にも、分かっていたのね?」


「私は、然るべき時が来たら、ソレが我々の前に現れると考えて居ますよ。」

「……今はまだ、その時では無いと?」

「そうですね……そう思います。」

「やっぱりそういう事よね?」京子は納得したようだった。


「ああ、そうそう、忘れるところだったわ……。」

 彼女は思い出したようにそう言って、カウンターの下から、何やら可愛らしいリボンの付いたパッケージを出した。


挿絵(By みてみん)


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