緋(あか)の貴公子 蒼(あお)の騎士 8
ブクマしてくださった方ありがとうございます
昨日のPV数が凄いことになってて、
1日のPV4000超えしました゜+。:.゜(*゜Д゜*)゜.:。+゜
う、嬉しすぎる
皆様のお陰です
本当にありがとうございます
どんなに宥めすかしてもセバスチャンは口を割らなかったので(膝枕しろだの頬にキスしろだの要求がエスカレートしてきたので) 、その日は諦めることにした。
数日後、私室に居たところ、セバスチャンに来客を告げられ玄関に向かえばそこにはヒイロがいた。
「匿ってくれ」
「何をしたかはわかりませんが、自首した方が罪は軽くなりますよ?」
「そうじゃない‼️」
自首を薦める私の提案はお気に召さなかったようでヒイロは声を荒げる。
玄関先で話込んでいるのもなんなので応接室に
案内した。
通りかかったメイドに声を掛けお茶の仕度をしてもらう。
「だって匿ってくれなんて仰るから」
「・・・・・・セシル嬢とエリス嬢に追われてるんだ」
疲れきった様子で項垂れるヒイロ。
私は紅茶を一口のみ、
「いくら好意を抱かれているとはいえ女性の下着を盗むのは良くありませんよ?」
「違う‼️」
「では覗き?」
「・・・・・・以前からうっすら感じていたんだがお前ちょっとおかしくないか?」
深い溜め息を吐いたあと肩を落とし絞り出すようにヒイロは言った。
「初めて言われましたが? ヒイロさま、大概失礼ですね」
私がそう言えばセバスチャンは私の味方をするようにヒイロに反論する。
「そうですよ! お嬢さまがおかしいのは今更です」
「セバスチャン、貴方どっちの味方なの」
「俺が言いたいのは令嬢らしくないということであってだな。そっちの執事が言ってるのとはニュアンスが違う気がする」
ヒイロはそう言うが、私の何処が公爵令嬢らしくないのか全くわからない。これ程まで令嬢らしく振る舞っている私に対して‼️
そう反論すればヒイロは呆れた顔をした。
「だから自分で公爵令嬢らしいって思ってる感覚がおかしいんだって・・・・・・」
ヒイロはこれ以上この話題を伸ばすつもりはないらしく、セシルさまとエリスさまに追われている理由をポツリポツリと語り始めた。
「今度俺がというか、お前の兄貴もだな通ってる学院でダンスパーティーがあるだが、俺の相手をどちらかにしろと迫られていてな」
「あら。良かったじゃないですか」
「良くない。毎日のように待ち伏せされて迫られてみろ、怖いだろ」
かなり切羽詰まっているのかヒイロの表情は必死だ。
「嫌ならお断りするとか、ダンスパーティーを欠席されれば宜しいのでは?」
「それが出来ればお前の所に避難していない」
「ダンスパーティーは生徒全員強制参加なんだ。それにあの二人を断ろうとすると誰を誘うんだと詰め寄られる」
「まぁ」
相変わらずアグレッシブなお二人だ。
「とりあえずお前の所に逃げ込めばあの二人は追って来ないからな」
「どうしてですか?」
と、セバスチャン。
「アウローラやアウローラの兄弟を敵に回すと恐ろしいからだろ」
「和解したのに」
「一度刻まれた恐怖はなかなか消えないものだぞ」
「その割にはヒイロさま、お嬢さまの所によく来れますよね。初対面であれだけの事されたのに」
「いや、それは」
何故か私の顔を一瞬見つめ、目があったとわかると慌てて逸らされる。
耳と首筋が真っ赤になっているけど熱でもあるんだろうか?
「ちっ、ドMか」
「え、何?」
「何でもありませんよお嬢さま」
セバスチャンはにこーっと笑いつつも私の体をぐいぐい引っ張りヒイロから出来るだけ遠ざけようとしている。
「ところで、だな。お前ダンスは踊れるか?」
「一通りは踊れますがそれが何か?」
「お嬢さまのダンスはまるで妖精のように軽やかで見事ですよ」
ヒイロの質問に食い気味で答えるセバスチャン。
妖精ってそこまで上手くはない。けれどべた褒めなのは悪い気はしないので、
「まぁ、そんな」と笑っておくことにした。
「それなら俺のパートナーとしてダンスパーティーに・・・・・・」
「お嬢さまのダンスは目も当てられないくらい酷いです! 相手の足を踏み、周りを蹴倒し会場を阿鼻叫喚の渦に巻き込むこと必至です」
おい。
「お嬢さまをパートナーにするのは絶対に止めた方がいい‼️」
おい。
「お前、さっきべた褒めだったじゃないか」
「先刻はさっき、今は今です」
「ねぇ、セバスチャン」
今までにないほど甘い声でセバスチャンの名をよぶ。
「何ですか? お嬢さま‼️」
尻尾があれば振り千切れんばかりの嬉しそうな表情でセバスチャンが振り向く。
・・・・・・・が、私の顔を見た瞬間、石のように固まった。
「悪いんだけどこの部屋から今すぐ出ていってくれる?」
泣いてすがられるがすげなく返し、代わりにメイド長を呼ぶ。
子供とはいえ部屋に二人きりというのは不味いからだ。
メイド長はセバスチャンの襟首を掴み廊下に放り出す。
メイド長強っ!
セバスチャンが唯一逆らおうとしない人柄この人なもんだから呼んだけど、想像以上だわ。
セバスチャンの、暴走を止められそうにない時は今後メイド長を呼ぶことにしよう。
セバスチャンを片付けた彼女はお茶を淹れ直すと一礼してから私の後ろに立つ。
コホン、と咳をひとつすると私はヒイロさまに向き直る。
「ヒイロさま、先程の話お受け致しますわ」
「そうか! ありがとう‼️」
ヒイロは本当に嬉しそうに私の手を握り、礼を言う。
ここまで嬉しそうにされれば引き受けた甲斐もあるものだ。
それに私にも利益はある。ダンスパーティーは生徒は強制参加ということだからヒイロの相棒の未来の蒼騎士もいるハズだ。
蒼騎士を見つけ出して少しでも、私と家族の未来を変える為に何らかの手を打たなければならない。
「頑張りましょうね! ヒイロさま‼️」
「あ、あぁ?」
まったく噛み合わない二人を眺めつつ、メイド長は独りごちる。
「お嬢さまがまた何か拾って来ないといいんだけど」
扉の向こうでカリカリと未練がましく、廊下と部屋を阻むそれを引っ掻いているのは過去にお嬢さまに拾われた1人。
けれど、それも遠い記憶の彼方。
「本人がそれなりに幸せそうだから良いけれど」
強者メイド長さまの登場です。
やはり名前はまだない。
そして何か色々ありそうなセバスちゃん。
そんな感じで学園主催ダンスパーティー突入です




