第5話
●新宿の大通り
前話ラストシーン。
狐の頭部を捕食する野村。
贄田、横から覗き込んで尋ねる。
贄田「今回は美味しい?」
野村「受け入れがたいほど不味いです」
贄田「最悪だねぇ」
野村「でも食べなければ生きられないので……」
会話中、血みどろのパトカーが接近してくる。
自販機に激突したパトカーが停車し、運転席から散弾銃を持ったコートの男が現れる。
コートの男・灰谷を見た途端、贄田が楽しそうに手を振る。
贄田「灰谷さんだー、やっほー」
灰谷「おっす。やっぱりあんたらが解決してくれたのか」
贄田「まあねー。怪異殲滅局のエースだからさ、あたし達」
贄田、ドヤ顔になる。
灰谷、興味なさげに応じる。
灰谷「へぇ、そりゃすげぇなー」
灰谷、パトカーに衝突で壊れた自販機を蹴り飛ばす。
衝撃で自販機が故障し、缶やペットボトルが溢れ出す。
灰谷、缶コーヒーを拾って開封する。
贄田、苦笑して指摘する。
贄田「警察がそんなことしていいの?」
灰谷「ちょっとぐらい構わねえだろ。こちとら命がけなんだぜ?」
贄田「怪異の後始末してるだけじゃん」
灰谷「それだって大切な仕事じゃねえかよ」
狐を捕食し終えた野村、口元の血を拭って灰谷に問う。
野村「用件はなんです?」
灰谷「最近、あちこちで邪神復活の兆しがあってなぁ。神格同士の戦争が起きたら、人類なんてあっけなく滅んじまうだろう」
野村「実際に人類は何度か滅亡しているそうですね」
灰谷「そうなんだよ。お偉いさんによると、世界の寿命は残り90日ってところだ」
贄田「えっ、少な!!」
贄田、驚く。
灰谷、真面目な顔で野村に尋ねる。
灰谷「野村さん……邪神を喰い殺したあんたなら、滅びの運命を変えられるんじゃねえか?」
野村「…………」
野村、神妙な面持ち黙り込む。




