初めてのチート?
「何が欲しい?」
(うーん…チートかな」
「え!?」
目の前の少女は突然、声を出した。まさか、俺の声聞こえてたか?
顔をあげて、エテルノを見ると、苦い顔をしていた。
「…チート?ちょっと待って、きみは魔物の肉食べれるんだよね?いらなくない?チート…」
「あーね、魔物食べると、体が痛くなるんだ」
俺は、目の前の少女(?)に切実な思いを告げた。
「あー、上から観察してて苦しそうだなって。そこまでして、力が欲しいかい?」
「はっ、ぬかせ。俺もみんなを守りたいんだ」
「おけー、分かったよ。では、魔物を問題なく食べられる技能と一つおまけで技能授けるね」
エテルノは片手を天に捧げた。
「いくよ」
指をパチンと鳴らした、
上を見上げていると、紅い魔力光が降りてきた。
そして…
「ぐぅぅぅ…あがぁぁぁ!!?!?」
っなん…だ、これ…
「がぁぁぁ!!!!??」
頭の中で考えるより先に口が先に動いてしまう。
「ほら、頑張ってもう少しだよ」
「ひぎ…!?」
「最後の一発!」
「っ………」
「…もう終わりだよ…よく頑張ったね」
「はぁはぁ…すてーた…す」
水紫は無意識に呟いた。
水紫 18歳 Lv.5
天職 職業 称号 喰らうもの
体力:250
筋力:170 +10
耐性:150
敏捷:160
魔力:230
魔耐:130 +10
技能:ステータス展開 言語理解 アイテムボックス 魔力操作 ★1胃酸強化 魔力放射
スペル(詠唱):斬撃
ユニークスペル(固有詠唱):ホロウ エスケープ
固有スキル:喰らう者
胃酸強化★1:魔物を体内に取り込んだ時に、消化を助ける。★を一つ上げる事に、少しずつ消化の威力を上げていく。
経験値補正:経験値が上がるときに1.5倍補正される。
魔力放射:体外に魔力を放出することができる。
「う、うわぁ…これは酷い。ステータスが全然上がってなくて不自然だ…」
そこにエテルノは虚空から、どろどろと溶けかかり、腐臭を放っている、何かの腕らしきもの取り出した。
「これは…魔物?」
「ん、魔物だよ。特殊能力持ちのドラゴンゾンビの肉あげるよ」
「なんで?」
「餞別だから」
うわぁ…
「い、いただきまーす」
水紫は意を決して、その腐ったものに噛み付いた。
「むぐ…む………」
「お、どうした?」
「っ!!?」
苦い!これは苦い…吐きそう…
「エテルノ!これ腐ってる」
「そりゃね、ゾンビなんだから」
「痛くなかったけど…苦いから逆に…」
「どう?上がったでしょう」
水紫 18歳 Lv.10
天職 職業 称号 喰らうもの
体力:2856
筋力:1295 +10
耐性:1146
敏捷:1215
魔力:1749
魔耐:990 +10
技能:ステータス展開 言語理解 アイテムボックス 魔力操作 魔力放射 ★1胃酸強化 経験値補正 ★1飛行
スペル(詠唱):斬撃 龍王の息吹
ユニークスペル(固有詠唱):ホロウ エスケープ
固有スキル:喰らう者、暴食
★:レベル15上がる事に技能の★を上げて行くことができる
+(スキルレベル):人数+1、効果範囲が広がる。レベルが15上がる事に上がっていく。スキルレベルとも言う。
飛行★1:空を自由に飛ぶことが出来る。10秒。
龍王の息吹
龍のブレスを放つ…口からではない。体の中から放出させるように放つ。多くの魔力を失うので、レベルとスキルレベルを上げた状態でないと、実戦に向かない。
+1上がるごとに、威力と、命中範囲上昇
暴食:???
…ふむ、暴食か。大罪の一つのものと同じだよな。
精神は割と冷静でいられたが、やはり外では…
「あっはい…」
「お、これは酷い。さすがボーナス」
「ステータス上がりすぎィィぃ。それと、何か説明が分からない物があるんだが」
冷静では入られなかった…
「え?そんなのあるの?私にはわからないにゃー。ではー私はこれで帰るねー」
と、エテルノの体に光が包み始めた、
「おいっ、待てこら。これどうやって収拾つけんだこらっ」
「勝手にどぞー、じゃねー」
消えやがった。はぁー、あいつ消えやがった…
「ていうか、クルルは…」
うん、忘れてた…
…泣いてないよな?いや、泣いてるよな。
……………………
その頃…
「水紫くーん?」
「奏瀬?水紫見つかった?」
「いや、見つからない。しかも、クルルちゃんもいない」
「水紫ってロリコンなの?まさかクルルとどこかに行ったのかな」
「そんなわけ!ないよね…うん、多分ない!」
ここではっきりと否定しておかないと、本当にそうだと思ってしまう。
「そうだね」
「あれ?アートじゃない?」
「え?」
声が聞こえた。
見ると、アートより少し小さいのかな、少女が立っていた。
「おねえちゃんとうじょー」
「は!?」
何わけわからんこと言ってるのだ、この少女は…
「エテルノ?なんでここに?」
「アートは知ってるの?この女の子を」
「知ってるも何も、エテルノも賢人だからね」
(なるほど、賢人かー)
「へぇ、賢人にも、幼い子はいるんだねー。この魔力の圧力も納得した」
「で、なんで、ここに来た?滅多に地上に降りてこないはずなのに」
「ちょっと水紫君に頼まれてだな。奏瀬さんに力の授けようかなと」
「あっ、ええ!?水紫くんとお知り合いなのかな?」
「森で会ってきたんだ。さて、奏瀬さんはどういう力が欲しいのかな?」
「なんか…話の流れがよく分からないけど。貰えるものは貰っておこうかな。私は回復の力が欲しい。みんなの傷を癒す…そんな力が」
「…みんな同じなんだね。考え方は」
エテルノは腕を組み、呟いた。
「じゃあいくよ?歯を食いしばってね」
「えっ?」
エテルノは指をならし、空を仰いだ。
空は突然、先が見えない真っ黒な穴を開けた。そこから、黄金色の魔力光が降りて、奏瀬に届いた、
「…っう!?」
痛い…痛い……。…痛い?
「…っっ」
「これで、終わり…」
最後にドンっと一塊の魔力が降りた。
「っ……。はぁ…はぁ…」
「これで、終わりだね。じゃ、私は帰るよ」
「あの!ありがとうございました」
「いいよいいよ、久しぶりに楽しそうな人間に出会えて気分がいいからさ」
「楽しそう?」
「水紫君のことだよ」
「あー、水紫くんね」
奏瀬は考えるように腕を組み、頷いた。
「確かに、水紫くんは昔から、そんな感じのオーラを漂わせていましたからね」
「うんうん、」
アートも、出会ったばかりだが水紫のことを理解しているのか、頻りに首を縦に振っていた。
「あ、っと、もうこんな時間かー。時が経つのは早いな」
「ん?どうしたんですか?」
「アートは知っているだろうけど、私は地上での活動に制限があるんだ。色々、影響も与えてしまうから。これでも、賢人のリーダーだからね。」
「そうなのですか」
「そゆことっ!じゃね、ばいばい」
そうして、エテルノは手をぶんぶんと振って、空間に溶けるように消えていった。
「ほんと…なんだったの…?」
そして、体内に湧き上がる、力のような物も含めて奏瀬は呟いた。
そして、なにがそゆことなのか。
こうして、謎多き少女は帰っていった。
水紫は深紅色の魔力、クルルは紅紫色、奏瀬は黄金色と…
かなり、色鮮やかな魔力光のパーティーとなりましたね




