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Lesson32  変わり始めた人


「ミーナちゃーん!」


弾んだ声の主は、クラウスだ。


ちょっとちょっと、と手招きされ、ついていくと――


「ねぇ、ソフィアちゃんって、何が好きなのかな?誕生日とか知ってる?」


と、聞かれた。


――ははーん。


私はピンときた。


ソフィア、良かったね!


よし、ここはクラウスに色々教えてあげよう!


私は、役立ちそうなソフィアの情報をクラウスに教えた。


クラウスは、真剣な顔で何度も頷いている。


「ありがとう、ミーナちゃん!」


クラウスの笑顔が眩しい。


それから、いつになく真面目な顔になり、


「女の子って、軽いよね。

軽くて、儚くて……だから、守ってあげたくなるんだよ。」


……きっと、登山でソフィアを抱っこした時に思ったんだろう。


いいなあ、ソフィア。


私なんて、滝行で気を失った時、レオン先生に『質量軽減魔法を使って運んだ』と言われたのに……。


この違いはなんだろう?


なんだか、納得できない気持ちになった私に、クラウスがキラキラ笑顔で言った。


「レオンのことで、知りたいことがあったら言ってね!」


「あ、でも甘い物に目がないことくらいしか知らないけど……。」


「またね――!!」


手を振りながら、元気よく去っていった。


――だから、レオン先生の情報はいらないって。



女子だけでなく、クラウスまで、何か勘違いしているようだった。


――甘い物に目がない、ね。


覚えるつもりはなかったけど、記憶してしまった。


そういえば、手作りのお弁当の卵焼きを、もっと甘くできないか?と言っていたっけ。


そんなに甘い物が好きなの?


レオン先生に興味があるわけじゃないけど、ちょっと本人に聞いてみたくなった。



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