Lesson11 へんな人ばかり
「ミーナちゃーん」
廊下を歩いていたら、クラウスから声をかけられた。
振り返ると、クラウスは右、左、後ろ……と、忙しなく辺りを見回していた。
明らかに不審な様子。
何かあったんだろうか?
「どうかした?」
「よし、いないな。……ごめんごめん。レオンのやつに、ミーナちゃんにあまり絡むなって釘をさされちゃってさ〜」
――レオン先生、本当に言ってくれたんだ!!
それにしても、クラウスは念入りに確認しすぎな気がする。
「あいつ、おっかないよな。
無表情で、『おい。やたらミーナに絡むな。困っているだろうが』って言うんだよ。
ねえ、ミーナちゃん、迷惑だった?」
ああ、それは確認したくもなる。
「ちょっとだけ、迷惑だったかも」
と言おうとして、クラウスを見ると――、
子犬のようなキュルンとした目でこちらを見ていた。
か、かわいい……。
――その表情は反則だ。
そんな顔をされたら、許すしかなくなってしまう。
しゅん、とした様子に、少しおかしくなりながら、私は答えた。
「うーん、みんなの前では、ちょっと……」
「あ、ミーナちゃん、笑ってる?
いいよ、ミーナちゃん! その顔!」
――え、笑ってる?
気づかなかった。
私は思わず笑っていたのだ。
専科に来てから、こんなふうに笑えたのは、初めてかもしれない。
「わかった! 人目につかなければいいんだね。またね、ミーナちゃん!!」
言い残して、クラウスは行ってしまった。
なんか、ちょっと違うけど……。
困惑しながらも、私は思わず、また笑ってしまっていた。
――やっぱり、変な人ばかりだ。
明日から、朝練を始めます。 朝6:00と、夕方18:00、2回の更新になります。
ちなみに、土日は朝はお休みいたします。
どうぞ、よろしくお願いいたします。




