55/92
Lesson7 聞けない
「おい、ミーナ。集中しろ!」
――授業後の補習。
私は集中できずにいた。
どうしても、今日の出来事が引っかかってしまう。
――レオン先生、私の家名があるから補習をしてくれるんですか?
疑念が広がってしまい、どうすることもできない。
杖を持つ手が、震えてしまう。
いつもなら出来ることも、ミスを連発していた。
「おい、ミーナ!!」
先生と目があった。
レオン先生が、探るような目で、じっと私を見る。
――聞いてみる?
……そんなこと、怖くてできない。
でも、何事もなかったかのように振る舞うのも無理だ。
耐えきれなくなった私は、その場から逃げ出してしまった。




