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6 つけま?目力?ギャルの命が多すぎる

ギャルの命とやらのつけまつげを、アラクネ母娘はたいそう気に入ったようだった。

もっと話がしたいということで、ピクニックにも合流することになった。


「これは素晴らしいでありんす!商売に使って広げてもよいでありんすか?」


「全然イイよ!盛れるとアガるしね~」


「ありがとうでありんす。お礼に、シャナさんが欲しそうなものを見つけたら持ってくるでありんす」


「まじ?!テンアゲなんだけど!!!」


「あちきの白糸が役にたってうれしいでござりんす!売り物にならず困ってたでありんすよ」


「えー?白糸ならなんでも染めれるしよくね?」

「・・・染めるでありんすか?」

「カラーラッシュ的な!派手色でいけるじゃん?」

「あちきの未熟な白糸が派手なつけまつげになるでござりんすか?!」

「ほぅ・・・その考えはなかったでありんす。勉強になるでありんすねぇ。」

「つけまつげ、作って売りまくるでござりんす!」


……という会話を、私は半ば呆れながら聞いていた。

こんな毛の塊をありがたがる魔族が他にもいるとは、とても思えないのだが。


ピクシーの案内に従い、食べ物になりそうなものもカゴいっぱいに集まった。


「そろそろ昼時か?」


「お弁当の時間ってこと?!やった~」


「オベントオベント♪」


「嬉しいノ♪」



アラクネ母娘が温かい料理も用意すると言いだし、シャナは大喜びだ。


ふわり、と湯気が立つ。


シャナの目が見開かれた。


「……味噌汁?」


椀の中には、茶色く濁った汁。

中にはキノコのようなものや白い塊が浮かんでいる。


「昔、花魁さまに作って差し上げた料理でありんす」


「花魁さま直伝の味噌でござりんす!」


「味噌汁とかチョー久ぶりなんだけど!」


「「「いただき卍~!」」」


シャナの儀式にリコとリンが真似る。


「「いただきます」」


アラクネの母娘も同じように手をあわせて食べ始める。


みんなで輪になり、食べ物を囲む。

なぜこんなことをするのか分からないが――不思議と悪くない。



「味噌汁、まじうめぇ~!ばぁちゃんの味!」


シャナが嬉しそうで、こちらまで嬉しくなる。


……うん。あとでアラクネ母娘から味噌というものを仕入れさせてもらおう。


食べ終わったシャナは鏡を取り出し、つけまとやらをいじりはじめる。


「っていうか、マジュ~」


「どうした」


「つけまってなるとやっぱアイラインないと顔キマんないんだけど」


「顔が……決まる……?」


「ギャルは目力が命なの!アイライナーがないとムリよりのムリ!」


……先ほどはつけまが命と言っていなかったか?


ギャル族はいったいいくつ命があるのだろう。


(それにしても目力とは……戦闘能力の話だろうか……?)


「そしたらスライム族に相談するといいかもしれないでござりんす!」


「あ!この奥の泉いたヨ!」


「喋るスライムみたノ!」


「え、会いたい!このあと行こうよ!」


「まぁ、いくだけいってみるか」


そもそも喋るスライムなど聞いたことがないが・・・

スライムなら大した攻撃力もないし問題ないだろう。


食事を終え、私たちはアラクネ母娘から味噌を分けてもらった。

花魁族が好んでいた食べ物の話なども聞きながら、別れる。


そして、リコとリンが言っていた泉へ向かうことになった。



*****


「母上、しゃべるスライムってなんでござりんすか?」


「もし本当にいるなら、スライム王族くらいでありんすが……こんな不可侵の森にいるはずはないでありんすからね」


まさか本当にしゃべるスライムと会うことになるとは思わなかった。

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