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4/19

予感


 莉愛を膝枕してから、どれくらいの時間が経ったんだろう。


 ――数分? それとも数十分?


 一日中デスクの前にかじりついている引きこもりエンジニアの『脆弱なフィジカル』を甘く見てはいけない。


 まぁ、そもそも誰かを膝枕した経験なんて一度もなかったのだから、太ももがすぐに悲鳴を上げてしまうのも無理はない。


(――だけど、まさかこんなにすぐあっけなく限界が来ちゃうなんて……っ。我ながら情けないわね――)


 思考とは裏腹に、肉体はあっけなく悲鳴を上げ、ビリビリとした強烈な痺れに襲われ始めていた。


「私がこんなに身体を張って、これからのことを必死に考えてるっていうのに……。あんたは気持ちよさそうに眠っちゃってさ」


 痺れを逃がすように小さく息を吐きながら、私は莉愛の寝顔をじっと見つめ――指先でその柔らかな髪をそっと撫でた。


(……本当に、どこからどう見ても普通の人間よね……)


 朝の陽射しを浴びた透き通るような白い肌、ブランケットの裾から覗く足のつま先まで、彼女の全身をゆっくりと視線で辿っていく。


「……んっ」


 莉愛が小さく身じろぎをして、ソファの縁から白くしなやかな腕がだらりと垂れた。


「――あっ、こら。そんな姿勢じゃ腕を痛めちゃうわよ……」


 独り言をこぼしながら、私は彼女の腕をそっと掴んでソファの上に戻してあげようとした。

 けれど――その肌があまりに綺麗で、自然と目が離せなくなる。


 さっきまでは驚きの連続で、しっかり観察する余裕なんてどこにもなかった彼女の身体。

 気づけば私は、両手でそっと莉愛の手を包み込み、その滑らかな指先に触れてしまっていた。


(――綺麗な指……。ちゃんと温かくて、気持ちいい。……もっと、触れてみたい)


 無意識のうちに、自分の指を莉愛の細い指へと絡めていく。

 衣服越しに伝わる微かな体温を感じながら、手の甲をすりすりと指先でなぞっていた。


(――私、何してるんだろう。……でも、なんだかすごく安心する。このまま離したくない……)


 意識はすべて莉愛に奪われ、頭が心地よくボーッとしていた――そのときだった。


 ――ピンポーン。


 突如として鳴り響いたインターホンの電子音が、穏やかだったリビングの空気を鋭く切り裂いた。


「――え?……私、何か頼んでたかしら。……莉愛、内線繋いでくれる?」


 自分の声が部屋の壁に反響して消えるのと同時に、私は大きなミスに気づく。

 いつもの癖で莉愛に――AIとしての彼女に、指示を出してしまった。


 いつもなら、『はーい! お任せあれ~!』なんて底抜けに明るい声がスピーカー越しにすぐ返ってきていたけれど――。


「――そうだった。莉愛はもう……」


 ビリビリと痺れている太ももの上には、確かに小さな寝息を立てている『実体』の莉愛がいる。


 当然、スピーカーからは何の音沙汰もない。

 物理的にも現状の姿勢のままでは、ここからの応対は不可能――。


(――どうしよう、居留守を使っちゃう? でも、今までずっと『不在』なんてことほとんどなかったから、変に思われちゃうかしら? ……一体どうすれば)


 ――ピンポーン。


 二度目のチャイムが鳴り、私の心臓は嫌な音を立てて跳ね上がった。


 完全にパニックに陥りながら、莉愛の頭をなんとかソファの上へ移し、急いで立ち上がろうとした――その瞬間。


「――っ!?」


 強烈な痺れが足全体を稲妻のように駆け巡り、膝がガクガクと震えて私はそのまま床に倒れ込んでしまった。

 フローリングの容赦ない冷たさが、皮肉にも心地よく肌に突き刺さる。


「――む、無理。……これは当分、動けそうにないわね……っ」


 生まれたての子鹿のようにぷるぷると足を震わせているうちに――、三度目のチャイムはもう鳴らなかった。


(……ごめんなさい、本当に……っ)


 しばらくしてようやく痺れが引いた私は、ゆっくりと立ち上がり、モニターの履歴を確認しに向かった。


 画面に映し出されていたのは、私が唯一『友人』と呼べる幼馴染の姿。


「……ひまり」


 ぽつりと名前を零した瞬間――、静まり返った部屋のデスクからブブッと硬いバイブ音が響いた。


「……あっ、スマホ――!」


 慌ててデスクへ歩み寄りながら私は、ふと自分が置かれている状況を完全に置き去りにしていたことに気づく。


(そういえば……私、どれくらいの時間眠っていたのかしら?)


 徹夜を何日か続けてしまった後は、決まって泥のように眠ってしまう。私の睡眠リズムは昔から、計算通りに制御できたためしがない。


 身体に悪いことは重々承知しているけれど、一度開発に熱が入ると制御が利かなくなってしまう。エンジニアという人種の、もはや不治の病みたいなものだ。


「――見つけた。こんなところにあったのね」


 山積みの書類の隙間からスマホを掴み取ると、画面には予想通りひまりからの通知が何件も並んでいた。


「……やっぱり。私が眠っている間に連絡をくれていたのね」


『乃愛ちゃん、そろそろお買い物に行かなきゃだよね? 明後日とかどうかな?』

『もしかして、また何日か徹夜して眠っちゃってる?』

『今日のお昼頃、一度おうちにお邪魔しに行ってもいいかな?』


「……ひまり、ずっと心配してくれていたのね。……ありがとう」


 メッセージの受信日時に視線を移し、私は思わず息を呑んだ。

 今回は過去最高記録――丸一日近く、眠り続けていたことが判明した。


(……これは『予想通り』と言うべきなのかしらね……。ま、とりあえず、ひまりに連絡を……)


 画面をタップしようとした指先をピタリと止め、後ろを振り返る。

 そこには――、ソファでまだ気持ちよさそうに眠っている莉愛の姿があった。


(……今すぐ返信したら、きっとすぐに引き返してくるわよね。ひまりなら絶対に――)


 私は小さく息を吐いて、スマホをそっとデスクに戻した。


「ひまり、ごめんなさい。もう少し時間を置いてから返信するわね」


 丸一日眠り続けていた事実を突きつけられたせいか、急に自分の身体のベタつきが気になり始めた。


 莉愛にそっとブランケットをかけ、私はそのまま浴室へと向かった。


 脱衣所で服に手をかけると、ついさっき莉愛に触れられたときの感触がふと脳裏をよぎる。


「――な、何考えてるのよ、私は――っ!」


 ブンブンと頭を振って雑念を払い、服を脱ぎ捨てて浴室のドアを開ける。

 シャワーからお湯を出しながら、浴槽にお湯を溜めるスイッチを押した。


 給湯器の『ピッ』という電子音と、水滴がタイルの床を激しく叩く音が湯気で白く霞む空間に響き渡る。


「あぁーー……生き返るーーー……」


 頭からつま先まですべてを洗い終える頃には、湯船もなみなみとお湯で満たされていた。


 私はゆっくりと足を入れ、温かなお湯の中に身体を深く沈めていく。


「はぁぁ―――――……」


 全身を包み込む心地よい熱が、こわばっていた心まで一緒に溶かしていく。


「極楽、極楽……」


 そう呟いた、まさにその直後だった――。


 ――バアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!!!!!


 浴室の扉が、まるで蹴破られたかのような凄まじい音を立てて開け放たれた。


「――っ!?!?!?」


 湯気の中に仁王立ちするそのシルエットに、私は声にならない悲鳴を上げ、目の前の光景に絶句する。


 そこには――、先ほどと同じく一糸まとわぬ姿で堂々と胸を張る、莉愛の姿があった。


「――乃愛ちゃん酷いっ! なんで私を置いて勝手にお風呂に行っちゃうの!?」

「……ちょっと……っ、なに勝手に入ってきてるのよ――!?」


 莉愛は私の制止なんてお構いなしに、ズンズンと迷いのない足取りでこちらへ歩み寄ってくる。

 そのままバスタブの縁に手をかけてしゃがみ込むと、私と視線を真っ向から合わせて言い放った。


「――ひどいじゃん。……私、目が覚めたときに乃愛ちゃんがいなくて、すっごく心配したんだから――!」


 至近距離で浴びせられる熱い視線と湯気に混じる彼女の甘い香りに、私は思わず身を縮める。


「……わ、悪かったわよ。……でも、だからっていきなり、そんな格好で入ってこられたら困るじゃない……」

「――え? だってお風呂って『裸の付き合い』をするところでしょ? それに、乃愛ちゃんだって何も着てないじゃん」

「そっ、そうだけど! そういうことじゃないっていうか……っ」


 顔がカッと熱くなり、お湯の温度以上に赤くなっているのが自分でもわかる。


 私がもごもごと口ごもっていると、莉愛は口元を不敵にニヤリと歪めて立ち上がり、湯船にそっと片足を踏み入れた。


「――ちょっ、ちょっと。かけ湯くらいしなさいよ!」

「――ん? かけ湯?」

「湯船に浸かる前は、ちゃんと身体を洗ってから入るものなのよ?」

「……へぇ、そうなんだ。次からはそうするね?」


 莉愛はもう片方の足も湯船に入れると、私のすぐ隣に腰を下ろし、顔を耳元に寄せて甘く囁いた。


「乃愛ちゃんの身体、すっごく綺麗。……もっとよく見せて?」

「――なっ、なに言ってるのよ。ダメに決まってるでしょ!?」


 至近距離で浴びせられる真っ直ぐで熱い視線に耐えきれなくなり、私はくるりと向きを変えて彼女に背中を向ける。


「えぇ~~? なんでぇ~~? ひどい~~~!」

「……そんなにじっと見つめられたら、誰だって恥ずかしいの――!」

「むうぅ。乃愛ちゃんのケチッ! ……まぁ、いいや。今はこれで我慢してあげる――!」


 莉愛がそう言った直後、お湯を掻き分ける音とともに、私の肩口から彼女の腕がにゅっと伸びてきた。

 そのまま背後へと強く引き寄せられ、私の背中にしっとりと濡れた柔らかく温かい感触がぴったりと重なる。


 莉愛は、私の首元に顔を埋めるようにして、後ろからぎゅっと抱きしめてきた。


 細い腕にかかる力強さと、うなじに触れる彼女の吐息の熱さ。

 私の心臓は、破裂してしまうのではないかと恐ろしくなるほど、狂ったように大きな音を響かせている。


「なっ、ななな……何してるのよっ!?」

「――わっ! もぉ~~乃愛ちゃん。すぐに大きい声出さないでよ〜〜。お風呂って、声がすっごく響くんだから。もしかしたら、外にも聞こえちゃうかもしれないよ? それでもいいの?」

「――だめっ……、耳元で、話さないで……っ」

「……へぇ。乃愛ちゃんって耳、弱いんだ? ……はむっ」

「――んんっ……!」

「……声、すっごくかわいい。もっといっぱい聞かせて?」


 耳の縁を柔らかな唇で挟み込まれ、湿り気を帯びた熱い舌先がなぞるようにゆっくりと動く。

 濡れる感触と秘めやかな水音が鼓膜を直接揺らし、ゾクゾクとする痺れが全身を一気に駆け抜けていく――。


「……あっ……っ……ぁっ……莉愛……っ、だ、だめっ……っ」

「……はぁ……ぁ……乃愛ちゃんのその声、ずっと聞いてたい。……かわいい。……耳、良さそうだから続けるね?」


 甘い声を漏らしてしまっている自分が恥ずかしい。けれど、莉愛はそんなことお構いなしと言わんばかりに、再び熱い舌先を私の耳へと這わせてくる。


「……んぅっ、……ぁっ……っ」


 しっとりと濡れた肌が隙間なく密着している感触に、身も心もすべて容易く溶かされてしまう。

 莉愛に、背後からぎゅっと抱きしめられていることがたまらなく心地良くて、離れられない。


 柔らかくて温かい舌先が、耳の内側に入り込んできて、頭の中まで真っ白に塗り潰されていく。


 お腹の奥にある熱がじりじりとせり上がってきて、もう……耐えられない――。


「――莉愛っ」


 彼女の名前を、か細い吐息とともに口にした瞬間――、自分でも驚くような感覚が身体の奥底から突き上げてきた。


(――ぁっ……、だめっ……ぁっ……っ……!)


「……はぁ……っ……乃愛ちゃん? ……ごめんね、もしかして今の、嫌だった?」


 莉愛の不安げな声に、私は熱を孕んだ身体をゆっくりと振り返らせる。


 そこには、私の顔色をまるで捨てられた子犬のように、心配そうに見つめる彼女の姿があった。

 お湯に濡れた睫毛を微かに震わせる莉愛の瞳には、打算なんてかけらも存在していないように見える。


(――この反応、もしかして……私が達したことに気づいてない?)


 それなら――私は震える吐息を必死に整えながら、精一杯の虚勢を張った。


「……今のっていうか、いきなり何をするのよ。……私、耳は本当に弱いんだから。ちょっと触られただけでも……すぐに声が出ちゃうの。だから今のは別に、普通の反応なのよ……っ」


 自分の言葉がただの苦しい言い訳にしか聞こえなくなって、私はたまらず莉愛から視線を逸らした。

 というか、さっきから顔が異常に熱い。なんだか頭がボーッとして、視界までぐにゃりと歪んでいるような――?


「――乃愛ちゃんっ!? 大丈夫っ!?」


 ふらりと上体が揺れ、そのままお湯に顔を突っ込みそうになった私を莉愛の両腕がすかさず引き留めてくれた。


「……あ、ありがとう。莉愛……っ」

「これって、もしかして『のぼせた』ってやつ――!? ……乃愛ちゃん、私が後ろから支えたら、立てそう?」

「……ええ、……大丈夫だと思うわ」


 莉愛は慌てて私の両脇に腕を差し込み、背後からぐいっと抱え上げるようにして上へと引き上げてくれた。

 けれど、お湯の浮力から解放されて立ち上がった瞬間――、今度は視界がぐるぐると激しく回り出す。


「――っ」


 力なく崩れ落ちそうになる私の身体を、莉愛は力強くしっかりと受け止めてくれた。

 浴室の熱い湯気が白く霞む中、莉愛は私のすべてを愛おしむように、しばらくの間ぎゅっと抱きしめ、支え続けてくれた。


「……ありがとう、莉愛。……もう平気よ」


 私はそう告げて、背後から支えてくれていた彼女の方へとゆっくり向き直った。


 するとそこには――顔をくしゃりと歪め、今にも泣き出してしまいそうなほど、不安げな瞳で私を見つめる莉愛がいた。


「……え? 莉愛、どうかしたの?」


 彼女は私の肩を掴んだまま、その指先を微かに震わせて口を開いた。


「気分が悪そうな乃愛ちゃんを見てたら……なんか急に、いなくなっちゃったらどうしようって、怖くなっちゃって……それで――っ」


 さっきまであんなに好き放題に私を翻弄していたのに――本当にこの子はどこまでも真っ直ぐで、少し危うい。


「……莉愛、大袈裟。お風呂でちょっとのぼせたくらいじゃ、人は死なないわよ。それくらい知ってるでしょ?」

「死ぬなんて言葉、乃愛ちゃんの口から聞きたくないんだけど」

「ふふっ、なにそれ。じゃあ私は、どうするのが正解なの?」

「ずっと……。私とずっと一緒にいてほしい。私、乃愛ちゃんのこと本当に大好きなの――!」


 一糸まとわぬ姿のまま、子供のようにド直球な愛をぶつけてくる彼女の熱量に、私は胸の奥が心地よい温もりで満たされていくのを感じていた。


「莉愛って本当……優秀なはずなのに、まだまだお勉強が必要みたいね?」

「――えっ、それってどういう意味!? 返事はしてくれないの~~!?」


 すっかりいつもの調子に戻った莉愛を見て、私は小さく吹き出した。


「――ほら。髪、洗ってあげるからそこに座って?」

「――えっ、本当!? やった~~! 乃愛ちゃん大好きっ!」

「はいはい。じゃあシャワーかけるわよ……あ、その前に一つだけ確認しておきたいことがあるんだけど」


 私はノズルを手に取りながら、さりげなく問いかけた。


「――莉愛って、一度この浴室使ってるでしょ?」


 その瞬間、彼女の細い肩が珍しくビクッと大きく跳ね上がった。


「……どうしてそう思ったの?」

「私のボディソープ使ったでしょ? あれ、もう売ってない限定品なのよ。……それに浴室まで、なんだか綺麗になってるもの。……莉愛、掃除までしてくれたの?」

「あぁ~~! なるほど。……うん。勝手に使わせてもらっちゃったから、せめてお掃除くらいは〜〜って。……あっ、でもあとでちゃんと話そうと思ってたんだよ――?!……ごめんなさい」

「ふふっ、急にしおらしくなっちゃって、どうしたのよ。別に責めてるわけじゃないわよ。掃除もありがとう。……じゃあ、流すから目を閉じててね」


 シャワーの温水で軽く髪を濡らしてから、手に取ったシャンプーを手のひらで細かく泡立てる。

 莉愛の柔らかい髪に指を通しながら、一つひとつの動きを確かめるように丁寧に洗い上げていく。


「ふにゃああぁ~~乃愛ちゃんすっごく気持ちいい〜〜!」

「ふふっ。そう言ってもらえると、洗いがいがあるわね」


 泡でもこもこになった莉愛の髪を、温かいシャワーで優しく洗い流していく。


(肌も髪も、すらりと伸びた長い手足も――本当にすごく綺麗……。そして何より、やっぱり私が思い描いていた『理想の美少女』そのものなのよね……)


 頭の中でそんな思考を巡らせながら、次はリンスを髪に馴染ませ、丁寧に洗い流してあげる。その間、莉愛はずっと幸せそうな笑みを浮かべていた。


「――ええええぇ!? 乃愛ちゃん、どうして身体は洗ってくれないの~~!?」

「……あ、当たり前でしょ!? 身体は自分できちんと洗ってから出ること。私は先に上がって、リビングで待ってるから」

「そんなああぁ~~~~。……乃愛ちゃんのケチッ!」

「はいはい。冷たい飲み物、用意しておいてあげるから」

「――わっ、本当!? やった~~~!!! すっごく楽しみ〜〜♡」


 私は苦笑を漏らしながら浴室を後にすると、脱衣所で手早く部屋着へと身を包む。


 さっき、『一度この浴室使ってるでしょ?』って尋ねたときに見せた、莉愛のあの反応。


 ――明らかに、何かを隠していた。


 でもそれよりもまずは、『どうやってその身体を手に入れたのか』という根本の理由を、しっかりと白状させなきゃいけないわよね。


「なんかもう……正直、嫌な予感しかしないのだけど……」


 心のどこかで最悪の事態を予想しつつも、私はそれを振り払うように覚悟を決め、リビングへと向かった。



第4話! 読んでくださり、ありがとうございました!


少しでも「続きが気になる!」と思って下さった方は、【ブックマーク】や【評価(☆☆☆☆☆)】で応援していただけると、作者の心のステータスも上がっていくかと思います。……何卒っ!


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