新しい名前
さて、ヒノとルミを連れていくことにはなったが、私が余りにも弱いためここで鍛えてくれるそうだ……自分の弱さが嫌になる。
☆☆☆☆☆
「うむ、そういえばお主
名は何と言う?」
「い、まご、ろ、かよ…」
大精霊様は攻撃を一旦止め私の名前を聞いてくる。
「はあはあ、ん」
乱れた息を整え、たまっていた唾をのむ。
今まで私たちがやっていたのは私の訓練だ。
大精霊様はヒノ達を連れていってもらう礼だ、と言っていたが私はわりに合わないのではないかと言ったのだがそのまま決定してしまった。
これが大変ありがたいのだ。
大精霊様はこの森どころか、この世界でも一、二を争うほどの強さらしい。
で、そんな人から、訓練してもらえるのだ。
まだ、この訓練を初めての一週間だがかなり効率がいい。
あくまで訓練なので、大精霊様は殺しには来ない。
ただ、一発当たったら虫の息になる魔法を属性関係なく打ってくるだけだ、大量に。
私はその魔法を避けるしかないのだ。
反撃したくとも気を抜けば虫の息になる。
そんな訓練をしていて、いきなり大精霊様が言ったのだ。
「はあ
エスリだよ。エスリ」
「ふむ…
のう、エスリ
お主その格好で、違う町に行くつもりだったのか?」
「ああ。そうだけど?」
「女の格好のままじゃと、事あるごとに絡まれるぞ?」
「え?」
どゆこと?
「妖精達が、よく女の冒険者が絡まれてると、申していての」
「えー、マジかぁ。
めんどくさいな。
あ、男のふりでもしようかな?」
パッと見女に見えなかったら大丈夫かな?
「ほう。
見た目を偽るか。
では、名はどうする?」
「名、名前かぁ
あ、大精霊様は何かいいのあるか?」
「ほう。
我に聞くか。
お主は、無属性だからな、『ゼロ』というのはどうだ?」
「ゼロか、じゃあついでに一人称を俺に替えとく方がいいかな?」
私、いや俺はギルドカードを取り出して少し弄る
すると、『ゼロ 0ベル』となった。
「よし。これでいいかな?」
「終わったか?なら…」
大精霊様は、手に魔力を集めて
「再開するか!」
「!?」
攻撃魔法を打ってきた