リリィちゃんと、旅路に出ます!きっと、大丈夫。
それから、直ぐに私が領地を出立する時がきた。
あの後、お兄様たちと話したことで私の気持ちに整理ができて、軽やかな気持ちになれました。
けれど、それでも私は、あの子に申し訳が立たないし、リリィちゃんの友人が危険地帯にいるのかもしれないなんて、モヤモヤと、不穏な気持ちに駆られます。
こんな時どうしたらいいか、なんて、今も助けを求めるのは、私には曽お祖母様しかいません。
だから、ルルが提案してくれたように、予定どおりに曽お祖母様を頼りたくて、当のリリィちゃんを引き連れて、辺境伯領に向かいます。
出立の、それまでの間。お兄様たちからの気遣いが、まるでガラス細工に触れるかのようで、全員が壊れ物を扱うように、丁寧に私へと接していました。
何だか気遣いが、ちょっぴり不満に思って居た堪れなくなった私は、残りの数日を3人とも巻き込んで、私のしたいこと、楽しいことを、目一杯行って、遊んで、話して、いっぱい時間を共有しました。。。それは、穏やかな数日を過ごせましたよ、、
今回を含め、ずっと前から皆んなは私に、とても甘くて、蕩けるような優しさを与えてくれるんです。。。
だから私も、しっかりとやりたいことを、我慢なんてしないでやり遂げますよ?
だって、あの子を愛しいというこの気持ちを忘れてしまったら、もう本当にあの子に会えないと思うから。
この世界を、知るために。
それが、きっと私には必要なんです、、それが、この世界であの子に繋がる唯一の手立てなんだって、私には、予感があるんです、、
きっと、彼らと次に話すときには、私は彼らにこの冒険の成果を見せられるんだと確信しています。。。
ガラガラ……ガラ…
王都に戻る日。ルルを連れた私は、皆んなにお土産を買ってくると約束して出掛けました。
「気をつけて。何かあれば駆けつけるから。ディー。僕は君のためなら、どんな困難もなぎ払うよ。だから、安心して。」
ニコリと、優しく微笑むお兄様に嬉しくなって。
「お兄様、困難なことって、乗り越えるのが大変なほど成長できるんですよ。だから、私はこれから、大きくなって帰ってきます。」
そんな冗談を言えるくらい、私は気持ちが回復していました。だって、彼らは、私が好きな人がどんな姿でも、どんな人でも、それは私の好きな人だから、受け入れるのだと、教えてくれました。
だから、私は私のしたいことを知ることを、やめないのです。
「ディアナ嬢、君の旅に幸多からんことを。」
ジュリアン様、以前のような爽やかイケメンスマイルで、私に檄を飛ばしてくれます。それもなんだか、嬉しいですね。
「ふふ。ありがとうございます、ジュリアン様。お土産、期待していてくださいな。」
「ディアナ様、貴女との時間をまた休暇明けに過ごせることを、楽しみにしていますわ。」
フワリ柔らかな笑みで私に声を掛けてくれるキャシー様。まるで、私のお姉様みたい。きっと、そうなっているんでしょうね、、
「はい。学園で、キャシー様にお会いできるのを楽しみにしておりますわ。」
ああ、ほんと、皆んなは温かな人たちです。
私には勿体ないほど、美しい心なんです。。
「それでは、皆様。行って参りますわ。」
そう、ルルを伴い、私はリリィちゃんの待つ王都へ出発しました。
「ディアナ様!!お久しぶりです!」
天真爛漫な笑顔を振り撒きながら私に特大の笑顔で、大ぶりに手を振るあの子は、皆んなのアイドル。
リリィちゃんです。
にしても、その、ド派手なお手振りは、少々、いえ、かなり、目立ちますね、、、!
いや、久しぶりの癒し乙女、リリィちゃんですよ。
この嬉しいという、全身で表現してくれる小動物を、受け止めないで何が友人か!!
なんて、気合をいれますが、、、
「お嬢様。近くに不審者がいますと危険です。少しお下がりください。私の方で対処いたします、、」
ルルが、何だかプリプリオーラを漂わせながら、リリィちゃんに向かって行きました。。。
え、何を話したんですけね、、?急に、シュンとするリリィちゃん。。。
も、申し訳ない、、、あ、ルルがスッと戻ってきました。
「ルル、大丈夫かしら、、、?」
「問題ありません。少々、身振りをお控えいただけるよう、お声がけしたのみです。すぐこちらに参られます。」
そ、そうですか。。。ルルの言うように、リリィちゃんが、少しずつこっちに、近づいてきてくれます、、
「お久しぶりです、ディアナ様。えへへ。久しぶりにお会いできて、嬉しくて、興奮しちゃいました、、!」
右手を後ろに回しながら苦笑するリリィちゃん。私に、そんな会えて嬉しいとか、天使すぎませんか??
キューンとしちゃいますね!
「ふふ。私も同じ気持ちで光栄ですわ。お久しぶりにお会いして、リリィちゃんの笑顔が変わらず、嬉しいです。」
はー、リリィちゃん、今日も可愛いですね。
いえ、いつも可愛いんですが、久しぶりで、より際立ってますね。
「えへへ。ディアナ様も、同じお気持ちで嬉しいですね!!待ち合わせ、場所も時間も間違わなくて、ホッとしてます。」
辺境伯領に行きますからね。王都の街中での待ち合わせはしてないんですよ。ここは、王都から辺境伯領に向かうための間にある、城下門の東側です。
王都から各貴族の領地に行くには城下町の東西南北に配置される門扉から出なくてはなりません。
以前も言ったようにアッシュフィールド家の領地は最東端なので、東門から出て行く必要があります。
ですので、この日この時間に待ち合わせをリリィちゃんとしていましたよ。
ただ、正確に連絡を取る手段はこの国にはそうそうないので、ちょっとホントに会えるか、心配はしてました。
けれど、私たち、会えたことは大変嬉しいし、安堵していますよ。
「私も同じ気持ちですわ。さあ、リリィちゃん、馬車に乗ってくださいな。これから、私の曽お祖母様のところまで、出発しましょう??」
ニコリ、微笑み、ルルに目配せで合図をして、2人馬車に乗り込みます。
さあ、これから1週間、楽しい楽しい、馬車の旅が始まりますよ。。
私の腰は、持つんですかね、、、??




