表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ドリームズ ~夢を叶える者達~  作者: HAKU
No.01 希望の『パンドラ』
6/8

第五章 価値

「はぁはぁはぁ。」


 俺は、謎の少女から逃げるように、家まで走った。

 家に着くと俺は、息を荒らげながら、自分の部屋へと行く。


「健一!どうしたの?」


 母親が、俺を心配する。


「なんでもねぇよ!」


 俺は部屋へと急いだ。


 バタンっ。と戸を閉め、俺は鞄からパンドラの箱を取り出す。


「『やっほ〜。お呼びですか〜?ケーちん。』」


 謎に浮遊し、クルクル回りながら、俺に向かってくるパンドラ。

 俺は、「『トリプルアクセル〜。』」と遊んでいる彼女に聞いた。


「なぁ、お前。空色の髪の、性格がコロコロ変わる少女を知っているか?」


 俺の質問に、パンドラは回るのをやめて、答える。


「『性格が、コロコロ?う〜ん。空色の髪なら『ガナ』ちゃんかな〜?』」


「ガナちゃん?」


 俺の言葉を聞いて、パンドラは突然マイクを出現させ、歌い出す。


「『む〜かし、むかし、ある所に♪夢を配る者がいて〜♪彼女の手により作られた〜♪それが『ガナ』ちゃんなんだよ〜♪

 だけども『ガナ』ちゃんは〜♪記憶もな〜い♪価値もな〜い♪だから、あの子はスクラップ〜♪皆から煙たがれた〜♪』」


 パンドラは歌い終わると、俺のベッドへ横になった。


「『『ガナ』ちゃんは失敗作だよ。『パン』ちゃん達みたいな価値のあるカミサマじゃない。』」


 パンドラは俺の方を向いて、首を傾げた。


「『あの子に何か言われたの?』」


「その子に、お前は禁じられた箱だから。すぐに手放せって言われたんだ。」


 俺の言葉を聞いたパンドラは、初めて笑顔を失った。


「『それで、ケーちんはそれに従うの?あの子の戯言に?あの子の言葉に価値なんてないんだよ?『パン』ちゃんにはまだ価値が…。』」


 焦るパンドラは、自分の指を使い、無理矢理の笑顔を作る。


「『そういえば、ケーちん。今朝、話してた娘いたよね?ケーちんはあの娘が好きなんだよね?ね?』」


 無理矢理作られた笑顔のまま、俺に近寄ってくるパンドラ。


「お、おう…。」


「『あの娘と付き合いたい?『パン』ちゃんなら2人を付き合わせられるよ!だから、ほら!願って?ね?願ってくれるよね?』」


 どんどん声を荒げながら、俺を壁へと追い込むように近寄ってくるパンドラ。


「わ、分かったよ。」


 俺は彼女を押し飛ばすように、放す。


「し、正直、俺はあの子が好きだし、付き合いたい。こんな願いもお前は叶えてくれるのか?」


 俺の言葉に、パンドラは笑顔を取り戻す。


「『勿論!この箱に触れれば、ケーちんの願いは叶うよ!』」


 パンドラはそう言うと、いつも白い部分がピンク色になった、小さな箱を出現させ、こちらに向ける。

 俺はそれに触れる。

 視界が青く染まる。

 青色が消え、静かな自分の部屋へと視界が戻る。


「願いは叶ったのか?」


「『叶ったよ!もう暗いから、確認は明日になるけれど。』」


 俺はパンドラの言葉を聞いて、自分の部屋の戸を開ける。

 そして、パンドラに背を向けたまま言う。


「ありがとう。パンドラ。」


「『うん、いいよ。だから…。




 また、『パン』ちゃんに願ってね。』」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ