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4人にたくさんの矢を向けていつきの後ろで蔓がウネウネと蠢いている。
「何なんだアイツは!気味悪いガキがッ!」
「世界樹の精霊だってずっと名乗ってるけど?」
「そんなハッキリ見える精霊なんかいるわけがない!王族を害したんだ!あいつらを捕まえて死罪にしろっ!」
「カミーユ!いい加減にしないか!」
王様が前に進み出ていつきの前で頭を下げる。
「いつき殿、息子の数々のご無礼お許しください。是非その力を我が国に貸していただけないでしょうか?」
「父上、何故そのような者に頭「黙れ!」」
「えっ、聞いてた?謝るならレイに謝るべきじゃないの?迷惑かけられたのはレイだよ?」
未だ団長の腕の中にいる私に向かって頭を下げようとする。
「あ、あの謝って貰わなくても大丈夫です」
王様が下げようとしていた頭を止めこっちを見る。
「申し訳ありません、王様に謝って貰うなんて……そんな大それた事をしてもらうような人間ではないので……」
「陛下、発言をお許しください。…レイはひっそりと生活したいんです。あの女達にこれ以上目をつけられ酷いことをされないよう目立たぬように今まで生活してきたんです。それをいきなり変えるのは難しいです。ここで陛下が謝罪なんてしたらレイの心の負担が大きくなってしまいます」
「そうか、ではこれからゆっくり生活できる環境を整えよう」
「あの4人に対し精霊達は凄く怒っていてもっと激しい罰を与えたかったのです。ですがレイはどんなに罵られてもイタズラ程度の仕返ししかしないでほしいと精霊達にお願いしていたのです。今日もレイはお願いするだけでレイの力を注いでいません。毛虫や蛙は精霊達の独断です。大きな力は使い方を誤るととんでもない事になります。だからレイの心の安寧を守ってもらえないでしょうか?」
「なるほど、ではできる限りレイ殿の望むようにしよう」
「ありがとうございます」
団長は私を離して騎士の礼をとる。慌てて私も頭を下げて王様を見送る。
王様は4人の前で立ち止まる。
「ミキ殿、精霊から嫌われているようだが本当に愛し子なのか?」
「……きっと私が愛し子です。最初にカミーユに出会った日にカミーユに言われたんです。そなたが愛し子であろうと…」
「では、もう一度問う。無差別に民が切りつけられた時、本当にそなたが奇跡を起こしたのか?」
「…無意識に力を使っていたのではないでしょうか?」
「本当の事を言わないと偽証罪で更に罪に問われる事になるが?」
俯いているが私を物凄く睨み付けている。
離れていた団長に再び抱き寄せられ顔が美姫から見えないように肩に押し付けられる。
「私は誰からも愛されるから精霊が私の為に勝手にみんなを治してくれたのよ!」
「そうか、では精霊にお願いしていないのだな?」
「そうよ!私の為に動いてくれたのよ!」
「あい、わかった。もうよい。4人を牢に連れて行け」
反発し暴れるが、騎士に押さえつけられ喚きながら連行される。
司会をしていた人が4人に気を取られている内に人混みに紛れようとしていた。
「そこの進行役!」
王様の大声でビクッと肩を揺らす。
「お主も計画に加担していたのだから逃げられると思うな」
「いえっ、私はただ言われた通りに「言い訳は聞かぬ!そやつも牢に連れていけ!」」
ガックリと肩を落とした司会者が騎士さんに囲まれる。
「皆対決はこれで終わりだ。ミキ殿を愛し子と認定してしまったが、今ここで取り消す。あとはまた協議の上何かしらの報告はさせてもらおう。騎士は民を誘導して無事に城から帰ってもらってくれ、以上だ!」
どよめきがあちこちから聞こえる。騎士達が声を張り上げ誘導しているが収まる気配はない。
王様は王宮に戻っていく。王様を守っていた騎士の1人が目の前に来て騎士の礼をとる。
「第3騎士団団長殿、レイ殿、いつき殿、改めて陛下がお話をさせてほしいと、お茶を一緒に飲もうと仰っているのですが、ご一緒していただけますか?」
「申し訳ありません、たった今命を狙われたのです。そんな状態でお茶など一緒に飲むなんてできないです」
「そうですか、陛下に伝えておきます」
騎士さんが背中を向ける。
「あ、あの、大丈夫です。一緒に行きます」
「レイ、無理しなくてもいい。こんな状態じゃ話し合いなんてまともにできないだろ?」
「そうだよ!あの人の息子の指示で矢が放たれたんだよ?行く必要ないよ」
「でも、先に延ばしてもいつかはまた王宮に来なくちゃいけなくなるのなら、早く終わりにしてしまいたい…」
「…いいのか?」
「はい。2人が一緒に居てくれるから大丈夫です」
「……わかった。騎士殿、一緒に行かせていただきます。案内をお願いします」
「はい。それでは案内します」
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