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雲1つ無いキレイな青空。今日は遂に対決の日だ。
王城の庭を解放して見物人を入れるそうだ。
インチキだと言われない為に私達は一切準備には関わらず全て第1王子達が指示を出して会場を整えた。もちろん第3騎士団が手伝う事は許されなかった。
昼食後、約束の時間より早めに騎士団本部に着く。
寮には団長が馬で迎えに来てくれた。
「ここから会場までは歩きだ。人混みの中を歩くから手を繋ぐぞ。いつきは抱っこしてやるぞ」
「知り合いが居るかもしれない場所で手を繋ぐのは恥ずかしいですね」
「迷子になるよりいいだろ?いつき、来い。レイ、手」
「うん」
「…はい」
人をかきわけて進む。王宮から遠い場所には平民が集まっているようだ。
王族が国民に顔見せをするベランダがあるそうだが、その下に後方からでも見えるよう少し高く舞台を作り私達はそこで対決をするという。舞台の後ろは王宮の部屋で控え室になっているという。控え室と舞台の間には衝立が立っていて控え室は外から見えない。
前方は高位貴族が余裕を持って椅子に座る。その後ろは下位貴族。椅子は用意されているが、そんなに余裕のあるスペースは取っていない。
更に後ろが平民達だ。低い壁を作り平民達が貴族の居るスペースに入れないようにしてある。勿論平民に椅子など用意されていない。
一旦王宮の中に入り対決の場の後ろの控え室で待機する。
案内され室内に入ると、すでに美姫達は控え室の真ん中を陣取り複数の貴族男性達とお茶会をしているようだ。テーブルの上には色とりどりの一口サイズのお菓子や軽食が並んでいる。
「あっ、出来損ないが来たよぉ?」
「騎士団長を侍らして来たわ!偉くなって凄いわね?」
「あの子供は誘拐でもしてきたのかなぁ?」
「この世界で出来損ないが子供を作ったの?それとも妻子持ちの男性と関係を持ってるの?」
「いや~、不倫?!貞操観念が無い人ってサイテ~!」
「そう言えば自分が愛し子って王様に言ったんでしょ?他に愛し子がいるとしても陰気な出来損ないだけは絶対あり得ないと思うよね?りおもそう思うでしょ?」
「えっ、そ、そうかもね」
困惑顔のりおが答える。この世界に来てどうしたんだろう?心境の変化でもあったのかな?それとも私が近くにいないからりおが今度は悪口でも言われてるのかな?まぁ、私からしたら今更感が拭えないが。
久々のターゲット登場に二人はヒートアップして悪口が止まらない。何度も同じ悪口を言って飽きないのだろうか?貴族だったらきっとこんな直球な悪口は言わないんだろうな。
「ねぇねぇ、そこのお姉さん達。自分が性格良くて可愛いってみんなに思って貰いたいんだよね?」
「何よ、このガキ。思って貰いたいんじゃなくて、事実なんだからしょうがないじゃない?」
うわっ、華憐!男性の前と言葉遣いが変わっちゃってる?近くに貴族男性いるんだから気を付けなくちゃダメだよ。
「えっ、性格良い人があんなにいっぱい憶測で悪口が言えるんだ?」
「悪口じゃなくて本当の事を指摘してあげてるだけよ?まだ子供には分からないのよ、この親切が!」
「ふ~ん、まっ、今までの会話は風の精霊が外に集まっている人達に聞かせてあげてたよ?正しい事をしてるんだから問題は無い筈だよね?」
「~~~ッッ!!」
「はっ、そんなの出来る訳無いじゃない。ハッタリよ!そっ、それに事実しか言ってないわ!」
鬼の形相で華憐が睨んでる。
「その時点で精霊を理解してないのがバレちゃうよね?お姉さん達本当に精霊が見えてるのかなぁ~」
ーーーバタンッ
息を切らして第1王子が部屋に入って来た。
「カミーユ大丈夫?どうしたの?そんなに慌てて」
いつきと話している時と比べて一段高い声音で美姫が言う。
「はぁ、はぁ、はぁ、この中の会話が陛下に聞こえてるんだ。あまりに酷い話は慎んでくれ」
「そんな!酷い話なんてしてないわ?事実を話してるだけよ?」
「その子供は世界樹の精霊と名乗っているらしい!もし本当だったとしたらこの国が大変な事になるから止めてくれ!」
「精霊はみんな見えないんでしょ?だったら精霊の筈が無いじゃない」
「とにかくもう何も話すな!時間までお茶でも飲んで大人しくしているんだ!」
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