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お読みいただきありがとうございます。

「レイ、大丈夫か?」

 うつうつらと舟を漕ぎながら種に魔力を流す。

「…はい……へいきれす………」

 意識は朦朧としている。

「これが終わったら少し寝ろ」

「寝ちゃったら皆が魔物と戦っていても気が付かない人間れすよ?……起きられないれす」

「俺が起こしてやるからとにかく寝ろ。これじゃ、あと1日続けられないぞ!」

「でも………」

 魔力を流し終わると団長に抱き締められる。

 団長の体温が心地よくてついつい胸に顔を埋めてしまう。

 横抱きにされ、ベッドに団長の膝枕で寝かされる。

「俺は昨夜寝ておいた。2日位の徹夜なら慣れている。いい子だから寝てくれ」

「ふゎぃ………おやすみなさひ」

 団長の膝枕は筋肉質だからちょっと硬くて寝心地はイマイチだけど、ずっと頭を撫でてくれているので安心できる。頭を撫でて貰うの好きだな。

 少し寝てしまう事に躊躇いながらも目を閉じるとあっという間に夢の世界に落ちていった。



 初日は頑張ったのだ。夜になってもみんなとワイワイ話をしながら徹夜をしたのだ。精霊達と話すのは可愛くて楽しくて気が付いたら森の神聖な空気が凛と冴え渡り空が白み始めていた。

 団長は途中から私とみんなの交流を邪魔しちゃ悪いからと言って部屋に戻っていた。もしかしたら私がずっと起きていられないだろうと考えて睡眠をとっていたのかもしれない。

 今晩も精霊達と過ごせば起きていられるかと思ったが、あまりに寝不足が顔に出ていた為、団長がせめてベッドで休ませたいと精霊達に許可を取り、私は部屋の中に連れていかれた。

 眠らないように頑張っていたのだが、団長はゆったりした空気を醸し出し、お茶を入れてくれたり、ただ抱き締めてくれたりで、私が眠くなるような環境を作っていたのだろう。(それでなくてももう既に限界だったのだけど…)



「……イ、起きろ、レイ」

 誰かが呼んでる。ムリ、目が開かない……

「………!っん」

 何か腰の辺りがゾワゾワし、息が出来なくて意識が浮上する。団長が唇を塞いでる!しかも深く深く貪るように…

 慌てて団長の胸を叩く。団長は離れてくれた。

「もう目は覚めました!大丈夫です!」

「呼んでも体を揺すっても起きなかったから焦ったぞ。でも、これでレイがキスすれば起きるって分かったから起こす方法は決まったな」

「ふ、普通に起きられます」

 意地悪な目、私の反応を楽しんでいる。

「ああ、次、キスで起きなかったら寝ているレイを可愛がれるな」

「ちょ、ちょっとそれは…」

「レイが起きられれば出来ないな。残念だ」

 暗に起きれば何の問題もないと言っているのは分かるんだけど起きられる自信がないんです!

「と、とにかく種に魔力を流しちゃいますね。起こしてくれてありがとう」

「また起こしてやるから終わったら寝てくれ」

「…お手柔らかにお願いします…」


 種に魔力を流し終わるとすぐにベッドに連れていかれてしまう。団長の膝枕で頭を撫でてもらうのは気持ち良く、勿論睡魔に勝てず眠ってしまう。また2時間後には起きなくちゃいけないのだが…

今度は声を掛けられただけで起きてやるぞ…


結局そんな決意は無駄に終わる事になるのだが、今の私が知る由もない。




ブクマ、評価ありがとうございます。励みになってます(*^^*)

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