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翌朝、外に出ると精霊達が火をおこし魚を焼いていた。小さな体で大きな魚に木を刺している。炉端焼きって言うんだっけ?串に刺した魚を直火で焼くんじゃなくて火の周りの灰に刺して焼くのって。
そんな感じで焚き火の周りの土に魚を刺した木を刺して焼いている。
「おはよう。大きい魚が捕れるんだね?みんなの分の朝ごはんで野菜スープを作りたいんだけど、野菜採ってきても良い?」
「僕が一緒に行くよ。付いてきて」
「ありがとう。みぃ」
綺麗に整った道を歩いて着いた先には整然と植えられた沢山の種類の野菜があった。
「綺麗に整った畑なんだね?みんなだと適当に植えても植物は育つから、もっと乱雑にごちゃごちゃした畑だと勝手に思ってたよ」
「……どんなイメージ持ってるのさ」
ジト目で見られる。
「アハハ。みんな天真爛漫だし、それぞれ好き勝手にしてそうじゃない?」
「まぁ、否定はしないよ。で、野菜は何が必要?」
「玉葱、人参、キャベツ、豆類とかあればお腹にたまるスープに出来るかなぁ?」
「そうだね、それじゃ、豆から収穫していこうか」
「うん」
一通り収穫を終え、焚き火をしている場所まで戻る。
「お魚焼けたよ~!食べて!」
「あ、ありがと!自分達のお魚は?」
「いつも食べてるからレイが食べて~」
「うん、ありがとう。二匹貰っちゃっていいの?」
「いいよ。団長と食べて」
「美味しそう!団長を呼んでくるね」
団長も外に出てくる。精霊達はみんな団長にも姿が見えるようにしてくれていて、団長は呆然としている。
「団長、みんなが魚を焼いてくれたの。食べよ?」
「あ、ああ」
我に返った団長が続ける。
「皆さん、精霊の森へ入る許可をいただきありがとうございます。魚もありがとう。いただきます」
団長は集まっている精霊達に向かってお辞儀をする。精霊達がいっぱい居るから緊張しているのだろう。
鱒の仲間かな?日本の虹鱒に似てるけど、結構大きさがある。木に刺して焼いてあるので、そのままかぶりつく。皮はパリッと身はふんわりして魚本来の味が良くわかる。
「塩があるよ」
「嬉しい!ありがとう」
今の私が求めていたもの!パラパラと塩を振り掛けると、程よいしょっぱさでさらに美味しい。
「美味しい!」
まだ口をつけていない頭を切り落とし、水の精霊に鍋に水を入れて貰いその中に頭を入れる。出汁が出ると良いなぁ。
「レイ、俺の分の頭も使うか?」
「是非!出汁が出ると嬉しいなぁ」
野菜を切り魚の入った鍋の中に入れてスープを作る。スープを大量に作ったから、魚の味はほんのりとしかしなかったけど、野菜の甘さや旨味が出てなかなか美味しく作れたんじゃないかな?
精霊達にもスープを振る舞い賑やかな朝食は続いた。
朝食後、ウンディーネに呼ばれ付いていく。
「レイ、これが世界樹の種。レイが常に持っていて、2~3時間毎に魔力を流して欲しいの」
「わかった。人間の赤ちゃんに授乳するのと同じ間隔なんだね?夜もその間隔で魔力を流した方がいいの?」
「そうね。3日位で十分な魔力が溜まるはずだからお願いね、レイ」
「うん、頑張ってやるよ」
早速魔力を流してみる。(元気に育ってね)魔力を集め種に向けて放出する。コロンとした5ミリ程の種が淡い光に包まれる。
魔力を流すのを止めると種は少し大きくなっていた。
「これで良い?」
「魔力を集めるの上手になったね、レイ。その調子で夜も忘れずに魔力を流してね」
一度眠りについちゃうと爆睡しちゃうから夜中魔力を流し忘れてしまいそう。今日から3日寝ないですごせるかなぁ?
お読みいただきありがとうございます。




