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ブラックドッグの討伐も無事終わり、あとは王都に戻るだけになった。
皆に団長と私が別行動をする事は言ってあるのかな?王子様の行動を見てれば王都に帰るタイミングを遅らせる為の行動だって思ってくれるのかな?遅らせたって捕まるのは同じだから、2人で逃げたって思われるのかな?
独りでうじうじ考えてしまう。
(レイ、この地の精霊達とお喋りしてこよう?)
みぃが誘ってくれる。そーだよね、みんなと時間があったら話をしようって言ってたのに、約束を破るところだった。
(うん、団長かアベルさんにみんなと話をしてくるって言っておくね)
(はーい。じゃぁ、ザクロと人参植えた所で待ってるね。みんなも呼んでおく)
団長はテントで事務仕事をしているらしい。
テントに向かい間仕切りの奥に向かって声を掛ける。
「団長、怜です。今大丈夫ですか?」
「ああ、入ってきてくれ」
「失礼します」
団長と机を挟んで向かい合う。
「今からこの地の精霊達とお喋りしてきます。少し離れた場所にいるけど、心配しないでくださいね?」
「心配するなと言うなら少しこっちに来てくれ」
「…?はい」
団長の隣に立つ。腰に手を回し引き寄せられる。バランスを崩し団長の膝の上に横抱きでポスンと収まってしまった。
「少しだけこのままで居させてくれ。レイが足りない」
「精霊達が待っているので、少しだけなら…」
「そうか、それなら唇で足りない分を埋めて貰うか」
「えっ?…んぅっ」
言葉を返す間もなく団長の顔が近づいてきて唇を塞がれる。いつもは優しいキスから段々と激しくなるのに、すぐに少し開いていた唇から舌が入り込んで激しく口内を貪られる。息が苦しくなる頃下唇を食んで、名残惜しそうに団長は離れた。
「今はこれで我慢する。明日からは2人だから楽しみにしておけよ」
ボンっと耳まで真っ赤になってしまう。そりゃ、情報がありふれた世界に居たから知識はあるし、興味が無いと言えば嘘になるけど…
「あっ、みぃが一緒だからイチャイチャ出来ないですねー。残念です!」
「残念なのか。良かった。俺には見えないから思う存分可愛がってやるよ」
ひぇ~ダメじゃん。余計団長に火を着けてしまったかも…
「は、恥ずかしいのでダメです。行ってきます」
団長から目を逸らして慌ててみんなが居る場所へと向かった。
精霊達は私が着くと姿を現してくれた。
「この間は本当にありがとね。また会えて嬉しい」
ビッグボアから守ってくれたノームも来てくれた。真っ赤に燃え盛った炎の様な子、馬の様な姿の子、他にもいっぱい待っていてくれた。
(精霊の森に向かうんだね?)
(うん、何のお手伝いするのか知ってる?)
(知ってるよ~)
(私でも出来るのかなぁ?)
(愛し子にしかお願いできないの)
(そっかぁ。やっぱり私がやるしかないのかぁ………うん、やるだけやってみるよ!)
((がんばって))
この土地についてや、それぞれどんな精霊なのかを聞いていたらあっという間に辺りは夕焼けに染まってしまった。
(みんなごめんね、もうそろそろ騎士団の元に戻らなくちゃ。集まってくれてありがとね。それじゃ、また会えるといいね)
遠征最後の夕食は皆ワインを思う存分飲み討伐の成功を祝った。そして皆との楽しい夜を噛み締めながら眠りについた。
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