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ビッグボアの肉も食べられると言う事で、見張りの2人を呼び解体をお願いする。
拠点も見張りは必要だからと、私とアベルさんが拠点に戻る。
「さて、ゆっくり話が聞けますね?」
「特に話す事も無いと思うんですけど……」
「そうですか、私は話したいですね」
「…お茶淹れてきます。お菓子もあるから持ってきますね」
「逃げても無駄ですよ?」
「いやだなぁ、逃げませんよ。アハハ」
ふう、逃げられそうにない。さっきの襲撃で喉がカラカラだからお茶は飲みたい。
テントからお菓子とお茶を淹れるセットも持ってアベルさんの元へ戻る。
焚き火に水の入った鍋を掛けてアベルさんに向き合う。
「話す覚悟ができましたか?」
「何を話せばいいですか?」
「そうですね。まず、自分の目で見た事から聞きたいです。殿下達が来た時も今日の魔物の襲撃もどちらもレイさんを守る為に不思議な現象が起きてますね?」
「…そうですね」
「何故その様な事が起きるのか心当たりはありますか?」
「………」
答えて良いのか、誤魔化した方が良いのか解らなくて何も答えられず俯いてしまう。
「分かりました。では質問を変えましょう。レイさんには精霊が見えてますよね?」
単刀直入にきたな。きっとアベルさんは答えに辿り着いているんだよね?誤魔化しなんて効かないよね。
「…………はい」
「素直に認めていただきありがとうございます。勘違いして貰いたくないので言いますが、私も団長と同じでレイさんに不利になる事はしません。それだけは覚えておいてください」
「…はい。ありがとうございます」
「では改めて、愛し子と言われている女性は本当に愛し子ですか?」
ぽんっと音が聞こえそうな登場の仕方でみぃが姿を現す。
(アベルは優しいよ~。打ち明けちゃえば?)
びっくりしてみぃが現れた場所に視線を向けてしまった。
「そこに精霊がいらっしゃるんですね?」
みぃがアベルさんに近づいて行き何をするかと思えば髪の毛にじゃれ始めた!
「ありがとうございます。精霊さんですね。アベルと言います。よろしくお願いします」
おそらく見えていないだろうに律儀に挨拶してる…
「さて、レイさんこれで精霊が許可を出したと思って良いですよね?包み隠さず話してください」
「……はい。でも私も自分が愛し子だと知ったのは最近なんです」
「やはりレイさんが愛し子でしたか…殿下の娼……ごほん、殿下が愛し子と言っている女性も愛し子なんですか?」
アベルさんの前髪が激しく揺れる。みぃ、そんなに激しくしないで……
「違うと言う認識で良さそうですね」
「そうみたいです」
「それじゃあ、レイさんが団長と出掛けた時に倒れたのはやはり愛し子としての力を使ったからですか?」
「そうです。でも、愛し子とは知らなくて精霊達が助けてくれるって言ってくれたので精霊達に言われた通りに行動しただけです」
「どんな行動したのですか?」
「魔力を集めて精霊にお願いしただけです」
「魔力を扱えるんですか?」
「1点に集めるだけなら…精霊達が教えてくれたので」
「精霊に教わったのですか!」
アベルさん前のめりになってきてる。
「まぁ、一応」
「精霊はどんな姿をしているんですか?ちなみにこの髪を弄っている子はどんな子ですか」
「その子はほぼ猫ですね。みぃと呼んでます。ウンディーネは像そのままでした。綺麗な女の人でした」
「白い光どころじゃなく会話まで出来て姿形まで見えているんですね」
「はい」
興奮したアベルさんは解体をお願いした2人が戻ってくるまで質問を続けた……
みぃも前髪で楽しそうに遊んでいたし、アベルさんは私がまだ精霊の愛し子だと知られなくないのも理解してくれたみたいで良かった……のかな?
お読みいただきありがとうございます。




