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お読みいただきありがとうございます。

(みい、こっち来て!)

(な~に?)

(分かってるんでしょ?)

(知らなーい)

(もう!)

 みぃの前肢の下に手を入れ持ち上げる。お腹のもふもふを堪能させて貰うと少し落ち着いてきた。

 みぃを膝の上に乗せて改めて話をする。


(みんな、ありがとう。みんなが怒ってくれて凄く嬉しい。しかも怪我をさせる事もなく手加減してくれてありがとう)


((当然!本当はもっとお仕置きしたかったんだよ!!))

(うん、知ってる。多分だけどアベルさんは美姫が愛し子じゃなくて私が愛し子かもって疑い始めたかもしれない。皆の前だし、団長も居なかったからあれ以上の追求はしないでくれたと思うんだ)

((アベル良い奴ー))


(うん、優しいよね。アベルさんは言わないかもしれない。でも、私が愛し子だって他人に知られちゃったら国中に顔も名前も知れ渡っちゃうかもしれないよね?目立ちたくないのもあるけど、ある程度覚悟は決めたよ。

ただ、みんなを優先出来なくなっちゃうかもしれない。人間の都合で力を使わなくちゃいけなくなるかもしれないから。だから、私が疑われない程度でお願いします)


((はーい))

(でも、またレイに酷いことしたら今度は手加減できないかも!)


 美姫……お願いだから私に構わないで…今度は服だけじゃ済まないかも…


 こんな事が続けば精霊の森に行く前に愛し子だとバレてしまう日が来てしまうのでは…


 ああ、もうこれ以上私に絡んで来ないでくださーい!!



 ~~~~~~



 騒動から5日後の早朝、早馬が寮に駆け込んできた。

 王城に行くと第1王子の耳に入る可能性があり、邪魔をされるかもしれないからと早朝の寮にきたと言う。


 朝食時、アベルさんが皆に状況を説明する。

「今度の遠征、皆も知っていると思いますが、魔術師団の同行もなく、ポーションも少ししか持っていけませんでした。殿下の嫌がらせだとは思いますが荷物もチェックされ必要最低限の人員と物で遠征に向かいました。劣悪な環境下で討伐を余儀なくされています。魔物の数も多く、何とかしてポーションだけでも届けて欲しいと団長は言っていますが、殿下の嫌がらせで皆を見殺しにはしない!命令違反でも援護にむかいます。誰か私と共に行ってくれませんか?責任は私が取ります」

 深く頭を下げる。


「行きます!」「俺も!」「私に行かせてください」


 あちこちで声が上がる。


「ありがとう。今名乗りを上げた者で行きましょう。残る者も準備は手伝って欲しい。明朝、日が登る前に出発しましょう。今日非番の者は申し訳ないが街に出てポーションと馬車の手配をお願いします。動きを察知されないように内密に動いてください。皆宜しくお願いします」


 そんな状況になってるなんて知らなかった。そんな嫌がらせを受けているなら私が出ていけば解決する事だったのに……皆に申し訳ない。


「料理長、遠征中の食料の調達をお願いしても良いでしょうか?それと少しでも美味しい物を皆に食べて貰いたいので明日の朝早いのですが手軽に食べられる何か作って貰えますか?」


 アベルさんが声を掛けてくる。


「勿論、お任せください!」

「レイさん、今回は一緒に行きましょう。この事が耳に入ってまた殿下と愛し子が乗り込んでくる可能性が高いですし、その時寮に残る人員だけで対処できるか不安が残ります。それなら一緒に行動してしまった方が安全です。戦闘に加わる事は無いので。」


「……」

言葉が出てこない。足手まといになるのは明らかだ。


「そうしてもらえ。この間の様子じゃ強引に連行しかねないからな。俺達じゃ止められない。ここは大丈夫だから自分の準備をしろ。明日ちゃんと起きろよ!」

料理長からも後押しされる。


「……はい。そう言う事なら行ってきます。よろしくお願いします」






ブクマ、評価ありがとうございます。


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