25
団長は徐にお姫様抱っこをすると、ベッドに向かい私をベッドの上に乱暴に降ろす。
団長は私の足の間に片足を入れ、両手首は頭の上で押さえつけられる。
(ちょ、ちょっと待って)
ダメだ声にならない。
ドキドキし過ぎて何も考えられない。
首筋に顔を埋めキスされる。執拗に首筋にキスを繰り返してから、耳、額、頬、口、胸元にキスをされ頭の中が真っ白になる。
唇に戻ってきて貪るようなキスを交わし、ようやく団長が顔を上げる。
「既成事実を作るか」
ニヤリと笑う。
ふるふると力無く首を振るがあまり意味が無いようだ。
「目がトロンとしてるぞ。たくさん可愛がってやるさ」
また深く唇を重ね、服に手をかける。
「あっ、ダ、ダメです。汚い、お風呂も入ってない」
「風呂に入ればいいって事か?」意地悪な顔で笑う。
ふるふる首を振る。
団長は(はぁ)と大きく息を吐き、上半身を起こしてくれる。
抱き締められ髪を撫でられる。
「無理強いはしないよ。レイが俺を受け入れてくれるまで待つよ」
こくんと頷く。
「俺じゃ嫌か?」
ふるふると首を振る。
声が出ない。
「ありがとう」
また口づけを交わす。
私が落ち着くまで抱き締め続けてくれる。
「あの…」
声をかけると団長が腕を緩めて見つめる。
「私も……エルネスト団長が好きなんだと思います…」
モゴモゴ口ごもる。
団長の顔も赤く染まり、それを隠すようにまた腕の中に閉じ込められる。
きちんと話をしておかないとだよね。
ベッドの縁に座り改めて話し合う。
「本人の言葉だけで裏付けも取らずミキって奴が愛し子って認められちまったから、一週間後お披露目のパレードが王都をまわるんだ。第3騎士団も駆り出される。
ったく、男に媚売ってる時にどうやって商店街の惨状が分かるんだっつうの!少し調べれば嘘だってすぐ分かるものをっ!」
「好都合じゃないですか!美姫が愛し子だと思われていれば私は自由に動けるし、良い事ばかりです」
「明らかに嘘ついてるんだぞ」
「それは団長がその場に居て、私が怪しいと思って調べたから嘘だって分かってるだけです。
精霊達も怒っていて、精霊達の手伝いが終わるまでは美姫が愛し子と思われるように力を貸してくれるんです。
それが終わったら美姫にイタズラ程度ならして良いって言ってあるので、どうなるのか少し楽しみですよね」
フフっとみぃ達を思い出しながら笑う。
「そういう話になっているのか」
「はい」
「早く行きたいだろうが頼むから1人では行かないでくれ。俺が必ず時間を作るから」
「分かりました。精霊達にも納得してもらえるようにがんばります。…それじゃ部屋に戻りますね。おやすみなさい」
立ち上がると腕を掴まれる。
「レイ、俺達はもうお互い好きなんだろう?」
こくんと頷く。耳まで真っ赤になっているだろう。
「それじゃあ、もう少しここにいろ。レイをもっと感じたい」
腕を引かれそのままベッドに押し倒される。
「最後まではしないから…服も脱がさないから…このままレイを抱き締めていたいんだ!」
切なそうに言われ、嫌とは言えない。
それから1時間後、息も絶え絶え部屋に戻る事になるとは…。
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