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エルネスト団長は私の仕事の休みまで料理長に掛け合ってくれて3日後無事?に出掛けることになった。
2日間あまりの恥ずかしさでなるべく会わないようにしていたのだが、団長の私を見る目がめちゃくちゃ甘くなっている気がする。
前回同様談話室で待ち合わせ。
黒いベストにズボン、白いシャツと、帯剣はしているけれどラフな格好。
街まで並んで歩く。こんな格好いい人の隣は恥ずかしいよ。心の中で呟くと、目の前にポンッと精霊が現れた。(レイの方が美人さんなの。隣が霞んじゃうー)
一瞬ビクッとするものの慌てて平静を装う。
「どうした、何かあったのか?」
「いえ、何でも無いんです。そこの影が生き物に見えちゃって吃驚しちゃいました」
「なら良いんだが。
今日は少し買い物をしてその後屋台で食べ歩きをしないか?」
「良いですね、興味あります。美味しいもの教えてください」
商店街ではまだ縛れる長さの無い髪にカチューシャの代用品に出来るかと思い、リボンを買った。
結局団長がお金を払ってしまい、自分で稼いだお金を使うことはできなかった。しかも自分で選んだターコイズブルーのリボンのほかに団長が選んだ藍色のリボンまで買ってもらった。
お昼近くになり、屋台がたくさん並んでいる広場に向かう。迷子になるからとさりげなく手を繋がれる。
すでに沢山の人が屋台に並んでいて賑やかだ。
一通り屋台を見て回ったが、色々ありすぎて決められない。
「そこのベンチに座っていてくれ。俺が適当に買ってきてもいいか?」
「お願いします。みんな美味しそうで決められなかったんです」
「エールかワインは飲めるか?」
「お酒は20歳からだったので、飲んだこと無いんです」
「それじゃ、今日飲んでみるか?酔っても俺が送ってやるから心配するな」
「…飲んでみたいです」
「よし、それじゃ買ってくる。待っててくれ」
頬を撫でてから屋台の方へ歩いて行った。
うぅ、スキンシップも多いよぉ。
団長は何度も店とベンチを往復して色々買ってきてくれる。
最後にエールを手渡されようやく団長もベンチに座る。
「いっぱいですね。どれもおいしそう」
思わず笑顔になってしまう。
「好きなものを食べられるだけ食べてくれ。
初エール乾杯」
「乾杯」
恐る恐るエールに口をつける。
「初めてのお酒は大人の味ですね。甘さもあるけど苦いかも」
「苦手なら俺が飲むから残していいぞ」
「はい。ダメなら残します」
私はトルティーヤのような薄い生地に野菜と肉が巻いてある物を一口齧る。
新鮮な野菜と少しスパイシーな味付けの肉にまろやかなソースが合って美味しい。結構大きくすぐにお腹いっぱいになってしまうかと思ったが軽く食べてしまった。
「美味しいです。エルネスト団長は良くこういう場所に来るんてすか?」
「団長になってからは休みもなかなか取れないし、いつ魔物討伐で呼ばれるか分からないから殆ど来ないな」
第3騎士団は魔物討伐がメインの仕事。第1騎士団は王城警備。第2騎士団は王都の警備だそうだ。
「遠征は私が来てから2回あったけど、魔物って頻繁に出るんですか?」
「そうだな、ここ1年位は頻度が多くなっているかもしれないな」
話ながら今度は海鮮の串焼きを手に取る。3本1セットみたいだ。海老とイカとハマグリだろうか。
塩だけの味付けだが、旨味が強いのだろう。口の中に海の香りが広がりとても濃厚な味で幸せな気分になる。
これで醤油でも垂らせばサイコーなんだけどなぁ。
「レイ、やっぱりエールは苦手か?
ワインを買ってくるから食べていてくれ」
髪を撫でる。
団長は私のエールを飲み干すと屋台の方に歩き出した。
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