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「おはようございます」
今日も仕事頑張ろう!
「おはよう、レイ。前髪切ったんだね。目が見えてる方が可愛いね」
「ありがとうございます。ロジェさん。仕事をするのにも邪魔ですし、切っちゃいました」
「きちんと目を見て話せるのは嬉しいね」
「はい!」
「レイ、表情が明るく見えるぞ。綺麗なんだから、もう前髪で目を隠すな」
料理長のフランツさんもロジェさんもお世辞を言ってくれる。可愛いやら、綺麗なんて私には縁の無い言葉だったからくすぐったい。
ロジェさんに指示された野菜の下ごしらえをしているとエルネスト団長とアベルさんが食堂にやってきた。
「レイ、少しいいか?」
「はい」
顔を上げると団長は目を見開いている。
「…前髪切ったのか…」
「はい。仕事をするのには邪魔ですから」
「団長、諦めてください。街から戻ってきた時点で知られてるんですから今さらですよ」
「余計な奴が増えちまうだろ」
「ハイハイ、頑張ってください団長」
エルネスト団長とアベルさんが何やらこそこそと話してる。
「レイ、仕事が落ち着いたら俺の部屋に来てくれるか。昼までは部屋に居るから」
「はい。一段落したらうかがいます」
団長達はいつもの定位置に座る。
ぞろぞろと皆やってくる。
「レイちゃん前髪」 「聞いてた以上」 「おお~」
なんて声が聞こえてくる。
うわぁ、前髪切ったの失敗だったのかな?見られてる?そんなに変かな?
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コンコン…レイです。
「入ってくれ」
「失礼します」
ドアを恐る恐る開ける。
うわぁ、団長の部屋となると広いんだ。
ソファーにテーブル、執務机にミニキッチン。その奥に壁で仕切られているが居住空間があるようだ。
「そこに座ってくれ」
「はい。失礼します」
ソファーに座る。
「良かったらこれを受け取ってくれるか」
「?はい。見ても良いですか?」
「ああ」
「エプロンですね。支給品ですか?」
「いや、服が汚れてしまうからエプロンがあった方が良いかと思ってな。髪飾りを贈りたかったんだが、今必要なのはエプロンかと……それと遅くなってしまったが、これまでの給金だ」
「ありがとうございます。嬉しいです」
思わず笑みがこぼれた。
「レイ、また街に一緒に行くか?気を使わず欲しい物が買えるぞ」
「エルネスト団長は忙しいですし、許可さえ貰えれば一人で行けますよ」
「俺がレイと一緒に行きたいんだ」
真剣な表情。でもどこか苦しそうに顔を歪める。
「レイ、俺はレイが好きなんだ。いつでも一緒に居たいと思っている。ダメか?」
突然の告白に吃驚しすぎて固まってしまう。
初めての出来事で、ドキドキしすぎて何も考えられない。
「レイの誠実さ、突然放り出された世界で頑張っている姿、あまり笑ってはくれないが、笑った時の破壊力。誰の目にも触れさせたく無いくらい好きなんだ」
いつの間に隣に来たのか抱き締められる。
勿論この世界に来て唯一私を気にかけて声を掛けてくれた人。最初はあんまり良いイメージはなかったけど、時間がたつごとに打ち解けてきて好ましくは思う。
でも、男として好きとか嫌いとかそんな余裕も無かったから分からない。
恋愛経験の無い私は固まったまま動けない、心臓の音がうるさい。
エルネスト団長は腕の力を緩め顔を見つめる。今の私はきっと耳まで真っ赤だ。
まともに顔が見れない。
俯いて何も言えずにいると顎に手をかけ顔を上げられる。
キョロキョロ視線をさまよわせていると団長の顔が近づいてくる。
((ちょっ、ちょっと待ってこれってキス?))
頭の中で叫ぶのに声にはならない。
唇が触れ離れていく。
「はぁ」
と息が漏れてしまう。
体の力が抜けた所で今度は貪るような口づけが落とされる。
「ん、んん」
吐息が漏れる。
息が出来なくて少し空いた口から団長の舌が入ってくる。
歯列をなぞられ、舌をからめとられ、吸われ、頭の中が真っ白だ。
ようやく離れたがあまりの恥ずかしさから団長の胸に顔を埋める。
「すまない、嫌だったか?俺は本気なんだ。ゆっくりでいい返事がほしい。
それと3日後休みだから一緒に街へ行ってくれるか?」
「…はい」としか答えられなかった。
こんな時どーすればいいの?
経験値0には難しい。
ぼぉ~っとしながら部屋へと戻った。
部屋に戻ると精霊達が飛び回ってはしゃいでる。花まで舞っている。
「レイお顔が真っ赤ー」「キャー」
ぼんっ、再び真っ赤になったのだろう。顔があつい。
「チュッチュッしてたー」「「キャー」」
ちょっと、その話題やめて………もうムリ……
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