俺は決断した……
自分に何が起きたのかを理解すること……。
前にも言ったように、自分に何が起きたのかを理解することは、俺が知らなければならない最も重要なことの一つだった。
だが、あれこれ考え続けるうちに、だんだん疲れてきた。
頭を必死に働かせ、せめて一つくらい答えを見つけようとしていた。そうすれば、頭にのしかかっているこの重荷も、少しは軽くなるかもしれないと思ったからだ。
だが、何の成果も得られなかった。
おそらく、自分に何が起きたのかを理解するまでには、何日も、あるいは何週間も、ひょっとすると何年もかかるのだろう……そのときまで生きていられれば、の話だが。
あはははは……なんて前向きな考え方なんだ!
だが、これ以上考え続ける前に、一つだけ決着をつけておくことにした。
俺は決断した。
当面の間、自分のことを「半分生きているようなもの」として扱うことにする。
なぜかって?
あははははは! 正直、俺にもさっぱり分からない!
だが、俺はまだ周囲のものを感じ取れるし、自分の体の感覚だってある。
だから、とりあえず自分は生きているものとして考えるのが、今のところ最善の選択に思えた。
それに、「俺は生きているのか? それとも死んでいるのか?」なんて同じ質問を頭の中で繰り返していたら、答えを見つける前に頭がおかしくなってしまうだろう!
だから、この問題には一時的な決着をつけることにした。
俺は死んでいるのか、それとも生きているのか?
よし……。
たぶん、半分死んでいて、半分生きているんだ!
そう、そうだ! これは素晴らしい解決策だ!
少なくとも、答えを出すために必要な情報すら持っていない問題について、残り少ない脳細胞をすり減らさずに済む。
こうして、俺は頭の中にある最初のファイルを閉じた。
案件その一:俺は生きているのか、それとも死んでいるのか?
結論:たぶん、半分死んでいて、半分生きている。
以上!
……
よし……。
特に気分がよくなったわけではないが、そんな細かいことは気にしないでおこう。
俺は、自分がいる場所について何か手がかりが見つからないかと考えながら、森の中を歩き続けた。
だが、木々はどれも似たようなものばかりで、まるで同じ場所をぐるぐる回っているような気分になってくる。
しかも、俺は方向感覚というものをまったく持ち合わせていない。
あまり遠くまで行けば、簡単に道に迷ってしまうだろう。
そこで、川の近くにとどまることにした。
もちろん、何か天才的な計画があるわけじゃない。
ただ、川なら目印になる。
何も考えずに歩き回って、自分がどこから来たのかさえ分からなくなるよりはマシだ。
ちょっとした予防策だ。それ以上でも、それ以下でもない。
もし、この森で何日も過ごさなければならなくなったとしても、少なくとも、今抱えている問題に「道に迷った」という新たな問題を加えずに済む。
さて、何日も……といえば。
俺がここに来てから、すでに二日が経過していた。
木々の枝の隙間から空を見上げる。
太陽は沈みかけていて、暗くなるまであと数時間といったところだった。
ああ……どうやら、三日目も終わろうとしているらしい。
これは、かなりまずい。
俺には寝床もなければ、十分な食料もない。寒さから身を守るものもなければ、この場所で遭遇するかもしれない危険から身を守るものもない。
そのうえ……。
「ハックション!」
大きなくしゃみが出た。
素晴らしい。どうやら、本当に風邪をひいたらしい。
体は熱っぽいのに、手足には冷気が染み込んでくる。
ただの風邪なのか、それとも、長い間こんな場所で過ごしたせいで体調が悪化し始めているのか、俺には分からなかった。
だが、一つだけ確かなことがある。
これは、よくない。
医者もいなければ、薬もない。
体調が悪いときに横になって、「ああ、俺は病人なんだから、誰かに甘やかしてもらおう」なんてふりをするためのベッドさえないのだ。
俺が持っているのは、見知らぬ森と川、そして少しずつ俺を裏切り始めているらしい体だけ。
ああ……自分のベッドに帰りたい。
……
さて、本題に戻ろう。
俺はさまざまな仮説について考えては、結局、最もぶっ飛んだ可能性に行き着いていた。
異世界転移。
そう、別の世界への転移だ!
そんな考えが荒唐無稽なのは分かっている。
以前に見たり読んだりした物語と、今自分に起きていることを無理やり結びつけているだけなのかもしれない。
だが、今の状況には、そうした物語とあまりにも似ている部分がある。
そのせいで、この可能性を無視するのは難しかった。
異世界ものの物語では、主人公が元の世界で命を落とし、魔法やスキル、モンスターが存在する新しい世界で目を覚ますことがよくある。
たいていの場合、誰かを助けようとして命を落とすのだ。
そして、死に方については……。
まったく別の話になる。
刺されたり、何かにぶつかったり、あるいは、容赦なく人々を轢き殺す伝説のトラックの下敷きになったりする。
トラックちゃん!
……
どうして、この話題を考えるたびに、頭の中でエンジン音が聞こえてくる気がするんだ?!
ああ、そうだった……俺も、あいつに轢かれかけたからか!
真面目な話、あの手の物語を書く作家たちは、もう少し別の死に方を考えられないのか?!
まあ、それはさておき。
仮に俺が本当に別の世界へ転移したのだとしたら、よくあるパターンを二つ思い出せる。
一つ目は、新しい世界で赤ん坊として生まれ変わり、ある時点で前世の記憶を取り戻すというものだ。
物語によっては幼い頃から記憶が戻ることもあれば、何年も経ってからだったり、何かの出来事をきっかけに思い出したりする。
そして、二つ目の方法は……。
俺は突然、考えるのをやめた。
「……ん?」
一本の木の枝の間に、何かが見えた。
果実だ!
リンゴのように見えるが、俺の知っているリンゴよりもずっと大きい。
近づいて、木を見上げた。
うーん……これ、食べられるのか?
その次の瞬間……。
ぐるるるるるる!
腹の底から、ものすごい音が響いた。
……
俺は自分の腹を見下ろした。
「分かった、分かった! そんなに大声で叫ぶな!」
再び果実に目を向けた。
正直、食べ物を選り好みできるような状況ではない。
見慣れた食べ物が見つかるまで待っていたら、探しているものを見つける前に餓死してしまうかもしれない。
だから、これはリンゴということにしよう。
そう、リンゴだ!
俺の知っているリンゴとは少し違うが、十分それらしく見えるじゃないか。
頼むから、毒だけは入っていませんように……。
ふと、以前に見たサバイバル番組のことを思い出した。
番組の出演者は、自然の中で食べ物を見つける方法について説明していた。
確か、果実を食べる前には、きちんと確認する必要があるとか、そんな話をしていた気がする。
……いや、もしかしたら、まったく別のことを言っていたのかもしれない。
細かいところまでは覚えていなかった。
うーん……どうやら、あのときはあまり真剣に見ていなかったらしい。
だが、いずれにせよ、ほかに選択肢はなかった。
もし俺がすでに死んでいるのなら、これ以上死ぬこともないだろう?
……
よし、この考えはここまでにしておこう。
だが、もし俺が生きているのなら……。
手の中にある果実を見つめた。
その先に何が起きるのかは、あまり深く考えないでおこう。
俺は深呼吸し、果実を小さくかじった。
少し柔らかく、口の中には果汁が広がった。
何か変な味がしないか、しばらく様子を見た。
だが、苦くもなければ、舌がしびれるような刺激もない。
むしろ、噛めば噛むほど甘さが広がっていった。
「おおお……!」
もう一口かじった。
本当においしい!
俺は何日も食べていなかったかのように、夢中になって果実を食べ始めた。
……まあ、実際、かなりそれに近い状況だったのだが。
食べ終わると、ほかにもいくつか果実を摘み、シャツの裾に集めてから、再び森の中を歩き始めた。
もぐもぐ……。
「うーん……本当にうまいな!」
少しだけ気分がよくなった。
少なくとも、あと数分は食べ物について考えずに済みそうだ。
さて……。
異世界ものについての考察は、どこまで進んだんだったか?
ああ、そうだ!
二つ目のパターンは、前世の記憶を保ったまま、今の体ごと新しい世界へ転移するというものだ。
もぐもぐ……。
果実を噛みながら、俺は考え続けた。
うーん……もし異世界転移という仮説が正しいのなら、俺にもこのパターンが当てはまるのだろうか?
自分の手を眺め、それから体を見下ろした。
いや、おそらく違う。
俺には前世の記憶があるが、今の体は、以前の自分が覚えている体とは違う。
しかも、今の俺は前世の自分よりも若く見える。おそらく十五歳か十六歳くらいだろう。
だから、もし異世界転移という仮説が正しいのなら、俺はこの世界で生まれ変わり、何らかの理由で前世の記憶を取り戻した……と考えるのが自然だ。
そうだな……。
今のところ、この説明が一番筋が通っているように思える。
……
もっとも、考えれば考えるほど、残り少ない理性が失われていくような気がするのだが!
まあ、いい。
論理的な答えが見つからないのなら、確証のない仮説を一時的に採用したって構わないだろう。
もっとよい説明が見つからない以上、今ある可能性をもとに考えていくしかない。
俺は木々の間を歩き続け、これまで見たこともない奇妙な植物を眺めた。
今食べている果実も、前世では一度も口にしたことがないと断言できる。
もぐもぐ……。
よし、ここで一度、考えを整理しよう。
仮に俺が異世界にいて、この世界で生まれ変わったあとに前世の記憶を取り戻したのだとしたら、体も年齢も以前とは違う理由を説明できる。
これで、疑問の一つには仮の答えが出た。
どうして俺は、今の姿になったのか?
だが、もちろん、確実な答えではない。
これは、同じことを延々と考え続ける状態から抜け出すために使っている、ただの仮説だ。
さて、次の質問に移ろう。
ここはどこなんだ?
もし俺が別の世界で生まれ変わったのなら、どうして目を覚ました場所が森なんだ?
どうして、この体の家族と一緒にいるのではなく、こんな場所で一人きりなんだ?
そして、俺は前世の記憶を持っている。
だから、この体の家族を、以前の家族と同じように考えることはできない。
俺にとって、母さんも父さんも、そして家族も、前の世界に残してきた人たちなのだから。
……
俺の笑みが、少しずつ消えていった。
手に持っていた果実を見つめたが、もうあまり食べる気にはなれなかった。
ここで意識を取り戻してから、どれだけ別のことに気を紛らわせようとしても、どうしても頭から離れない感情があった。
俺は、家族にきちんと別れを告げられなかった。
人生が終わる前に母さんに電話をかけることもできなかったし、何かを伝える機会さえなかった。
そして、家族はそもそも、俺に何が起きたのかさえ知らないのだろう。
……
母さん……今、どうしているんだろう?
今も俺に電話をかけているのだろうか?
俺が帰ってくるのを待っているのだろうか?
それとも……。
いや。
俺は首を横に振り、それ以上考えるのをやめた。
この体の年齢を考え、もし本当に生まれ変わったのだと仮定するなら、前の世界で俺が死んでから、十五年か十六年ほどが経過していることになる。
十五年……。
あるいは十六年……。
そんなにも長い時間が!
今、家族はどうしているんだろう?
父さんはどうなったんだろう?
母さんは?
今でも俺のことを、以前と同じように覚えてくれているのだろうか?
胸の奥が、さらに痛んだ。
本当に、みんなに会いたい。
たとえ別の世界にいたとしても、たとえ二度と帰れなかったとしても……自分がいなくなった理由さえ知らないまま、みんなが生活を続けているのだと思うと、言葉にできないほどの無力感に襲われた。
見知らぬ世界で迷子になりながら、記憶の中には、自分が置き去りにしてきた人生が丸ごと残っている……。
こんなにもつらいことがあるだろうか。
……
落ち着け、ハリール。
今、俺が考えていることは、すべて確かめてもいない仮説に基づいている。
生まれ変わったわけではないかもしれない。
そもそも、自分が想像しているような形で死んだわけではないのかもしれない。
あるいは、俺に起きていることは、知っている異世界ものの物語とは何の関係もないのかもしれない。
だからこそ、最初に思いついた説明にしがみつくのではなく、実際に何が起きているのかを理解しようとするべきだ。
もし本当に生まれ変わったのなら、この体の家族はどこにいる?
どうして、家族に囲まれてベッドで目を覚ますのではなく、こんな森の中で一人きりなんだ?
それから、もう一つ気になることがある……。
自分の腕を見つめ、あざの一つを指でなぞった。
もしかして、この体は家族に傷つけられ、そこから逃げ出したのだろうか?
……
いや。
証拠もないのに、決めつけるべきではない。
俺には、この体に関する記憶が一切ない。
以前、どんな生活を送っていたのかも知らないのだ。
このあざだって、何かの事故でできたのかもしれないし、ほかに理由があるのかもしれない。
何の証拠もないのに、家族がこの体を傷つけていたと決めつけるわけにはいかない。
そうだ。これが論理的な考え方だ。
少なくとも、今回は論理的に考えようとしている。
だが、本当に気になるのは……。
もぐもぐ……。
ゴホン、ゴホン!
もっと重要な疑問がある。
もしここが異世界なら、どうして俺は魔法を使えないんだ?
どうして、何か特別なスキルを持っている様子もなければ、この世界でどうすればいいのかを教えてくれる手がかりさえないんだ?
こういう場合、何か一つくらい与えられてもいいんじゃないか?
まあ、異世界ものの物語だけを頼りに、すべてを説明できるわけではないことくらい分かっている。
それでも、俺はかなりの数の作品を見てきた。
主人公が新しい世界でさまざまな段階を経験したり、世界を探索したりするうちに、ようやく力を手に入れる物語だってあったはずだ。
中には、ゼロから魔法の呪文を学ばなければならない主人公もいる。
そうだ。これも十分にあり得る!
もしかすると、この体には魔法を使う能力があるのに、以前の記憶がないせいで、使い方が分からないだけなのかもしれない。
あるいは、今は何の力も持っていないが、特定の出来事をきっかけに力を手に入れるのかもしれない。
物語によっては、主人公が本当の危機に直面したり、人生を変えるような経験をしたりしたときに、初めて能力が目覚めることもあるのだから。
……
だが、どうすれば、それが原因だと分かるんだ?
隠された力を持っているかどうかを確かめるために、わざと危険な目に遭えばいいのか?
もちろん、そんなことはしない!
隠された力を試すためだけに、もう一度死ぬなんてごめんだ!
頼んでもいないのに次々と奇妙な出来事が起きるのは、もう十分だ。
それでも、もう一つ可能性がある……。
できれば、考えたくもない可能性が。
もし、俺がこの物語の主人公じゃなかったら?
……
もしかして、俺はただの脇役なんじゃないか?
背筋に悪寒が走った。
いや、いや、いや!
それは想像していたよりも、ずっとひどい!
これだけ苦労して、見知らぬ世界に放り込まれて、それでも必死に生き延びようとしているのに……最後には、何の重要性もない脇役だったと判明するのか?
脇役が全員弱いわけじゃないことくらい、俺だって分かっている。
物語の最後まで、普通の生活を送る脇役だっているだろう。
だが……。
主人公が登場したとき、物語を盛り上げるためだけに殺される脇役もいる……なんて話を聞いたことがなかったか?
想像してみてくれ!
これだけ苦労して、毎日必死に生き延びようとしているのに、最後には主人公が復讐したり、誰かを救ったりするために、ただ死ぬだけの役割だったと分かるんだ!
……
「ハックション!」
またくしゃみが出た。
俺は両腕を抱きしめ、体を震わせた。
これは、本当にまずい……。
もう一度死ぬかもしれないという可能性さえ受け入れられないのに、自分の死が、誰か別の人間の物語における、ほんの小さな出来事にすぎないかもしれないなんて……どうやって受け止めればいいんだ?
そんなのは嫌だ!
死にたくない!
生きたい。
自分に何が起きているのかを理解したい。
そして、可能なら、元の生活に戻る方法を見つけたい。
俺が望んでいるのは、それだけだ。
……
よし……どうやら、また振り出しに戻ってしまったらしい。
どれだけ仮説を立てても、確実な答えは得られない。
それどころか、考えれば考えるほど頭が痛くなるだけだ。
だから、しばらくの間、この問題について考えるのをやめることにした。
少なくとも、休める場所を見つけ、食べ物と水を確保し、この厄介な風邪をどうにかするまでは。
そうだ。
まずは生き延びることに集中する。
残りの問題は、そのあとで考えればいい。
これは合理的な決断だろう?
もちろん、そうに決まっている!
……
ぐるるるるるる!
俺は森の真ん中で足を止めた。
「……えっ?!」
驚いて、自分の腹を見下ろした。
今度は何だ?
さっき、かなりの数の果実を食べたばかりじゃないか。
確かに、そこまで大きな果実ではなかったが、それでも何も食べないよりはマシだったはずだ。
なのに、どうしてまたこんな音がするんだ?
ぐるるるるるる!
……
ああ。
なるほど。
この感覚には覚えがある。
これは空腹じゃない。
そろそろトイレに行けと、体が訴えているときの、あの嫌な痛みだ!
「おおおお、そんな! 今なのか?!」
痛みは少しずつ強くなっていた。
これ以上、我慢するのは賢明ではない。
「くっ……これはまずい!」
俺は周囲を見回し、適当な場所を探した。
とにかく、早く見つけなければ!
そして、森の中を駆け出した。
そう、今まで考えていた哲学的な問題と比べれば、こんなことは取るに足らない話に思えるかもしれない。
だが、いつまでも自分の体の要求を無視し続けるわけにはいかないのだ!
それに、どこでも好き勝手に用を足していいわけじゃない!
たとえ見知らぬ森にいても、たとえ異世界にいるのか、それとも奇妙な夢を見ているのかさえ分からなくても、俺はまだ文明人なんだ!
守るべき最低限の尊厳くらいある!
俺は周囲に目を配りながら走り続け、人目につかない場所を探した。
その途中、再びあのサバイバル番組のことを思い出した。
さて……ここで、一つ大切なことを伝えておこう。
もし、いつか君たちが俺と同じような状況に陥ったとしても、サバイバル番組で聞いたアドバイスを、何も考えずにすべて実践しようとしてはいけない。
特に、後ろでカメラを持った人間が撮影しているのに、いかにも自信満々な様子で、森の中で何をすべきか教えてくるような番組には注意してほしい!
一日の終わりには撮影スタッフが待っていて、暖かい場所に帰り、おいしい食事を食べられると分かっているのなら、何だって簡単に見えるものだ。
だが、何も知らない森の中で、本当に一人きりになってみれば……。
話はまったく違ってくる!
だから、何があっても自分の頭で考え、自分の直感を信じて行動すること。
テレビ番組をいくつか見ただけで、サバイバルの専門家にでもなったつもりで行動してはいけない。
……
おおおおい!
俺は一体、何をしているんだ?!
今まさに森の中を走り回って、用を足せる場所を探しているというのに、存在もしない読者に向かってアドバイスをしているじゃないか!
俺、本当に頭がおかしくなったんじゃないか?!
「くっ……今はそんなことを考えている場合じゃない!」
俺は全速力で走り続けた。
その騒ぎに驚いた鳥たちが、木々の間から一斉に飛び立っていく。
とにかく、早く適当な場所を見つけなければ……!




