影村寿雄と遺書その0
今回から影村と遺書編に突入です。
少し長めに描こうかなって、あと今までと文章の書き方も少し変えようと思います。挑戦します。
Scene1
10月28日11時
あれから数日経った。自分は、俺は、山門健は、アイツらを見捨てた。
そして今、北海道の我が家に帰還した。多分、琉助辺りはそのことに気付いているだろう。でも、こっちには来ない。
あの巨大な荼鬼を倒したと同時に、影村のおっさんに封じられた記憶が全て脳に蘇った。その恐怖が、自らの恐ろしい行動の全てが帰ってきて、俺は脳が黒く染まった。もう俺はあの場所には戻れない、俺は人殺しだ。
戦いで鬼を殺したんじゃない。俺は真の意味の人殺しだ。そしてその記憶を今まで忘れていた。そんな奴がみんなの隣に立ってい良いわけがない。
みんなが背中を預けてくれるわけがない。
「ただいま」
誰も返事をしない中、鍵を開け数ヶ月ぶりにその扉を開けた。
家の中は静かに主人を迎えた。そのまま服を脱がずにリビングに入り、雑に手持った刀を、まるで小学生が修学旅行で買って使わなくなった木刀をベットに投げるように、放った。
そのまま、東京駅で適当に見繕った、服もソファーに投げつける。ここを出る前に琉助に破壊されたテレビは、旅に出る前に業者を通して処理したために、空間が寂しくなった。
少し寂しくなったリビングで、冷たい息を吐く。
電気代などの支払いはどうなったのか、家を空けるという事自体初めてのことで分からない。壁掛けのリモコン入れから、エアコン用を取り、暖房でスイッチを押す。すると、起動した。電気は通っているらしい。
ふと小腹が空いたために、キッチンへ目を送る。出掛ける前、もしも電気が止まった場合のことを考えて、常温でも保存の効くモノ以外は処理していた。その為に、まともな食材は残っていないはず。その残り少ない食材を確認すべく、戸棚を開ける。中には多様な缶やビスケットなどが入っていた。そのまま、冷蔵庫にも目線を送る。冷蔵庫を開けるとそこには覚えのない料理が、サランラップを被せて保存されていた。
うちの冷蔵庫は最上部の冷蔵庫、その下に肉用とその他用の冷凍庫、最下部に野菜室というオーソドックスな形をしている。もちろん冷凍庫の方にめぼしいものはないが、この料理だけ異質。
「誰かが居る?」
そう呟いたが、直後にとあることを思い出した。万が一のために、ある人物に自宅の合鍵を渡していたのだ。きっとその人だだろう。
その証拠を確かめるために、一度家をでた。そして、郵便受けの中を確認すると、その人物からの手紙が入っていた。
『読売太陽』。かつて通っていた進学校の教頭であり、古い付き合いのある大人。こちらが旅に出た後も、常に家の維持費を払ってくれていたのか。
手紙の中身を見ると、彼らしい文章が書かれていた。そして、冷蔵庫の料理は彼の奥さんの手料理らしい。まったく、つくづく教育者だ。
手紙を読んで微笑んでいると、キィーーッというブレーキ音が家の前に鳴った。
「あーーーーっ!山門さんですよね!!よかったあーーやぁーと会えた」
外で佇んでいるこちらに気が付いて、郵便局の配達員と思われる男がこちらに駆け寄ってきた。
「山門健さんですよね?」
「ええ。そうですが」
「あなた宛のお手紙、預かってるんでここでお渡ししますね」
配達員は、持っているバッグからやけに分厚い封筒を取り出した。誰からの手紙だ?一瞬、置いてきた琉助たちかとも頭を過ったが、違う気がする。
「これ、分厚すぎて郵便受けに入らなかったんですよ。一瞬、現金が入ってるんじゃあないかって騒然になったんですけど、お手紙で間違いはないですよ」
「その手紙の送り主は誰です?」
「えっーと。——————そぉーだ。影村寿雄って言う人ですね」
その名前を聞いて、すぐに手紙を受け取った。
そこから彼と何を話したか、覚えていない。気が付けばリビングで、その封筒を開封していた。配達員の言った通り、中にはとても分厚い作文用紙に書かれた手紙が入っていた。
『この手紙があなたの手に落ちる頃には、私はもうこの世には居ないでしょう。とくに死んでいるでしょう』
手紙をはじまりの一文を読んだ時に、悟った。これは遺書だ。
影村寿雄から、俺に対する遺書なのだ。
『この手紙には、私の人生の過去を、その罪と後悔をすべて書きます。あなたがこれを全て受け取る必要はありません。ですが、この過去に囚われた私のすべてを受け取ってくれることを願います。きっとそれが今の君に必要なことだから』
ということで、お疲れ様です。Death oh Shadow Village編第一幕完結です。いつもよりも短くなっちゃった。でも、これでも当初の予定よりは登場人物が増えたりしました。まぁ、でも何話か削除したんですけど、戦闘回って数話に跨ぐのはどうなのかって考え始めたので、、、短くまとまりそうな戦闘は短くしようと考えてます。
ここからは反省
まず天山緋麿の弟子周りです。雑に処理しちゃったけど、なんなら大半も名前出さずに。本当は夜海と仲のいい女性キャラとか、色々居たんですが、はいあんまり面白い話になりそうにないので、バッサリカットしました。もしリメイク出すとかしたら、脚光を浴びる人は出るかもです。
次にマールボロですね。はいっ、もともとの構成では居ませんでした。七連星の設定自体はあったので、次の章から出そうと思ったのですが、琉助・ロビンサイドの話が特にボスキャラが居なくなっちゃったから、追加しました。処理の方は雑(間抜けぽく)になってしまったけど、今後も出てきます。
最後、水鬼の周りです。はい、最初は殺す予定なかったです。彼女は結構、イタリアと日本を往復していて、時差踏まえての計算が面倒臭かったです。あと、殺す予定なかったので、館襲撃あたりの時系列で、二人存在する事になっているですねはい。まぁ、彼女は殺す予定はなかったけど、死んだ事でとある物語が書けるので、結果オーライって事で。あと、そのセブンスターとの会談は地味に修正入れました。もしリメイクする機会あれば、違和感なくします。
以上ッ!次回から第二幕、影村寿雄過去編を楽しんでください。




