葬式1 克慈宅
一階の寝室で休ませて貰った私は、珍しく寝起きが最悪だった。
……体が何だかダルいのである。
ただ寝ていただけなのに、何故だろうか?
惠美
「……年の所為かなー? ……んー……まあ、いいや。顔洗ってこよーと……」
モタモタとベッドから這い出た私は、寝室を出て洗面所へ向かった。
歯を磨き、顔を洗い、グシャグシャな髪を簡単に整え、キッチンに向かう。
何故かって?
私が朝食を作らなければならないからです。
克慈は未だ起きて来ていない。
克慈が降りて来る迄に朝食を作り終えていないと、グチグチ言われそうだから、急いで作らなくちゃ!
惠美
「う〜ん……何にしようかなぁ?」
御飯とお味噌汁は外せない。
おかずはハムエッグにしようかな。
簡単に野菜サラダでいっかな〜。
……まぁね、食べれれば何だっていいんですよ。
早速、鍋に水を入れ、沸騰させとく。
お味噌汁に使う具材を冷蔵庫から取り出し、切り終わった具材を鍋に入れた。
えっ、作り方が雑じゃないかって?
調理専門学校を卒業したからといっても、調理の道に進まなかった私の料理は作り方が雑だったりするのです。
真似をしては駄目ですよ。
冷蔵庫からサラダに使う野菜を出して、千切りにする。
そのまま食べれる海藻,シーチキン,ドレッシングを入れて混ぜる。
冷蔵庫からハムと玉子を取り出し、ハムエッグを作った。
食器棚から食器を取り出し、サラダ,ハムエッグを盛り付ける。
お味噌汁と御飯は食べる時に盛り付ければいいとして……。
盛り付けて気付いたけど、ちょ〜っとサラダの野菜の量が多いかも。
野菜ばっかで怒られちゃうかな〜?
克慈
「……はよ」
あっ、克慈が起きて来た。
惠美
「おはよー、克ちゃん。朝御飯、作ったから何時でも食べれるよ」
克慈
「……そう、悪いね」
惠美
「……克ちゃん? ねぇ、どうしたの? 大丈夫なの、疲れてるの?」
克慈
「……別に」
惠美
「別にって……。顔色悪いんじゃないの? お粥にする?」
克慈
「……いい。作ってくれたんでしょ」
惠美
「……うん。気分が悪いなら無理して食べないでよ」
克慈
「ああ……」
克慈が洗面所へ行ってる間に、茶碗に御飯,お碗にお味噌汁を盛り付けた。
惠美
「克ちゃん、仕事に行けそう? 無理そうなら私、バスで行くけど……」
洗面所から戻って来た克慈に聞く。
克慈が仕事を休むなら、私はバス通勤しなければならないからだ。
喪服を探すのは仕事から帰って来てからになっちゃうけど、仕方無いよね。
克慈
「……いや、行くよ。体調は悪くないからね」
惠美
「そう? じゃあ、私は帰って準備して来るから」
克慈
「……食べるの俺だけ? 惠美は食べないの?」
惠美
「食べるよ。準備して来てからね。克ちゃん、私の分は食べないでよ!」
克慈
「……了解」
惠美
「じゃあ、私は家に帰るから!」
持って来た荷物は借りてる寝室に置いたまま、克慈の家を出た。




