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☀ イストリゲ~ム  作者: 雪*苺
   【 寺社 】
75/156

寺社3 寺社内

 

惠美

「ねぇ、克ちゃん……、この前もだったけど、勝手に上がっちゃっていいの? お寺だよ、罰とか当たらないの?」

 

克慈

「当たらないよ。先輩に『上がっとけ』って言われてるからね」

 

惠美

「そう、なんだ? お邪魔します……」

 

克慈

「惠美、こっち」

 

惠美

「うん……」


 

 お寺の中を歩くなんて初めてだから緊張しちゃう。


 

克慈

「この部屋で待ってればいいよ」

 

惠美

「そうなんだ?」


 

 なんだ、ちゃんと待ち部屋があるんだ。

 

 部屋に入るや否や、克慈は冷蔵庫を開けて二人分の飲み物を出した。


 

惠美

「克ちゃんっ!? 冷蔵庫、勝手に開けちゃっていいの?」

 

克慈

「んー、先輩の許可は取れてる。ほら、惠美の分」

 

惠美

「……有難う、克ちゃん……」

 

克慈

「ほら、惠美も座れば」


 

 何時の間にか座布団が置かれている。

 

 多分、克慈が用意してくれたんだろう。

 

 私と違って克慈にとっては初めての部屋じゃないみたい。

 

 此処って人様の部屋だよね?

 

 克慈はお構い無しに寛いじゃってる。

 

 どのくらい待っていただろう?

 

 私が最後の一口を飲む前に、襖が開けられた。


 

「あれ、克じゃん! また懲りずに来たんだな〜! じゃあ、俺に背中を向けてる子は惠美ちゃんかな〜?」


 

 その声は──馴れ馴れしく名前をちゃん付けで呼ぶその人は──、多分あの人しか居ないだろうな。

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