寺社2 寺社外
────バス停から二〇分歩き、漸く蒔邑寺社へ続く石段に着いた。
これから、この長い石段を上がらなければいけない。
……溜め息しか出ないよ。
克慈
「何してるの、惠美。こっち」
克慈に呼ばれて付いて行くと、広い駐車場が見えて来た。
惠美
「駐車場があるんだ!」
駐車場の奥に進むと──、なっなななんとっ、エレベーターがあるではありませんか!!
あの長い石段を上がらなくてもいいって事だよね?
ふわ〜っ、エレベーターって素敵過ぎる乗り物だよね!!
私は石段を上がらなくて済む事にウキウキ気分でエレベーターに乗る。
克慈
「エレベーターに乗っただけでテンション高過ぎでしょ?」
惠美
「高くありませ〜ん! 石段を上がらなくていいから嬉しいの〜!」
エレベーターから降りると、直ぐ蒔邑寺社が見える。
惠美
「はぁ〜、空気が美味しいね〜♪ 今なら翔べる気がする!」
克慈
「そ、じゃあ、其処から翔んでみな」
克慈は石段を指差して笑いを堪えながら言う。
惠美
「克ちゃんっ、何がそんなに可笑しいの!」
克慈
「惠美のお馬鹿さが可笑しくて──ふはっ」
克慈は笑いを堪えれなくなったのか、吹き出している。
惠美
「嫌な感じぃ〜」
克慈
「行くよ、惠美……ふはっ」
惠美
「笑い過ぎだと思うんですけど!!」
克慈は前の時みたいに、お寺の中に無断で上がっている。




