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☀ イストリゲ~ム  作者: 雪*苺
第四週【 異変 】
57/156

異変5 尾行

 

惠美

「━━あれ? 今のって……」


 

 私の見間違いじゃなければ、歩いていたのは……。

 

 私はアイスクリーム屋の行列を見て、遺さんが並んでいるのを確認した。

 

 行列は未々長くて、遺さんは当分戻って来そうにない。

 

 私は座っていたソファーから腰を上げ、大事な携帯ストラップをバッグに仕舞う。

 

 どうしても気になる。

 

 こんな所で見掛けるなんて!

 

 先程、見た相手が歩いて行った方向へ、私も歩き出した。

 

 サービスエリアに来て、誰かを尾行するとか思わなかったな……。

 

 別の意味でドキドキする。

 

 探偵とか張り込みしている刑事を思い出しちゃうな。

 

 ……やっぱり、どう考えても、私の見間違いなんかじゃない。

 

 あれは━━いや、彼は舜也さんだ!

 

 蓉子の元彼、今はU子さんの彼氏であろうの舜也さん。

 

 間違いないよ、やっぱりだ!!

 

 舜也さんの隣には、蓉子でもU子さんでもない女性が歩いていた。

 

 ……、……、……、私は舜也さんの浮気現場を目撃してしまったのかしら?

 

 仲睦まじく二人で歩く後ろ姿。

 

 浮気相手(?)は舜也さんの腕に自分の腕を絡ませて、頭を舜也さんの肩にくっつけている。

 

 他から見たら仲の良い恋人同士に見える。

 

 舜也さんは自分の手を浮気相手(?)の腰に回し、密着したいのか、浮気相手(?)を自分側に引き寄せている。

 

 U子さんは居ないのかな?

 

 U子さんは知っているのだろうか?

 

 ━━ハッ、いけない!

 

 驚いて見てるだけじゃ駄目じゃんか!

 

 浮気現場を押さえた証拠を写メに撮っておかなきゃ!!

 

 智沙に舜也さんとU子さんが未だ交際してるのか確認する為にも━━!


 

「……惠美、隠れて何してるの?」

 

惠美

「今、舜也さんの浮気現場を写メに撮る所なの!」

 

「ふぅん、何時から盗撮が趣味になったの?」

 

惠美

「と、盗撮って?! 違うよっ、誰が盗撮なんて犯罪めいた事するとか━━!!!!」

 

「何?」


 

 『盗撮』と言った相手に『違う!』と言い返して振り向いた私の目の前には、腰に手を当て、呆れた顔をした克慈が立っていた。


 

惠美

「━━えっ、嘘、えっ、なんで、克ちゃん?! 克ちゃんって家で二度寝してたんじゃないの?!」

 

克慈

「してたけど?」

 

惠美

「は? えっ、二度寝してたのに此処にいるの? 此処で二度寝してたの?!」

 

克慈

「惠美、落ち着いたら。取敢ず、携帯はしまおうか」

 

惠美

「……えと、え??」


 

 頭が追い付かない私は、克慈に携帯電話を取られる。


 

惠美

「あっ、もしかして克慈もデートなの? 彼女と来てるとか?」

 

克慈

「……惠美はさ、俺を怒らせたいの?」


 

 途端に険しい表情をした克慈に腕を掴まれる。

 

 掴まれた腕が痛い。

 

 私は克慈に強引に引っ張られたまま歩く羽目になった。

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