廃校舎7 説明
U子さんのルール説明は以下━━。
★ 参加者は一二人であること。
★ 人数分の蝋燭を用意をし、火を着けること。
★ 椅子は一一脚であること。
★ 左回り(時計の逆回り)で行うこと。
★ 曲が止まったら速やかに座ること。
★ 椅子に座れなかった敗者は、椅子を一脚抜いて待機すること。
★ ゲームは最後の一人になるまで続けること。
★ 勝者は敗者の蝋燭の火を全て吹き消すこと。
★ 以下を、明かりを消し、蝋燭の火を頼りに行うこと。
おいおい、塩も魔法陣も要らないじゃん!
蝋燭に名前を書く必要も━━、いや、これは必要か……。
U子さんの説明を聞いて、そう思った。
惠美
「あの、U子さん。ちょっといいですか?」
U子
「何かしら?」
惠美
「魔法陣とか塩とか……ですけど、必要無いですよね?」
U子
「言いたい事は分かるわ。ただの雰囲気作りよ。深く考えちゃ、駄・目・よ☆」
惠美
「は、はあ……。そうなんですか?」
思い切って質問したら、U子さんにウインクされた。
D男
「最初は手拍子でするからな。歌は何にする?」
T男
「『線路は続くよ』でいいだろ?」
舜也
「『手のひらを太陽に』にしようぜ」
D男
「『歌えバンバン』もいいんじゃないか?」
U子
「『南の島の大王』とかどう?」
O子
「『ちょんまげマーチ』がいいわ」
舜也
「『この町 大好き』とかは?」
智沙
「『おーい!はに丸』にしよ!」
……う〜ん、歌のチョイスに引いてしまう。
歌の名前が合っているかは兎も角、何れも聞いた事のある歌だけど、歌詞とかは部分的にしか分からない。
もう何でもいいから、早く決めてくれないかな、歌━━。
もう〜、苛々する!
惠美
「『にこにこぷん』がいいですっ!!」
『歌を何にするか』の話し合いが始まってから約三〇分後、漸く決まった。
何で三〇分も使っちゃうのかな〜?
D男
「ラジカセを持って来てる。一抜けした奴が曲を流して、適当に止めてくれ」
U子
「皆、準備はいい? 電気を消すわよ」
D男さんとU子さんは早く始めたそう。
いよいよ、椅子取りゲームが始まるんだ━━。
惠美
「{ちょっと、ドキドキするね}」
蓉子
「{……そんな気分になれないわ。……抜けれないかな?}」
惠美
「{もう始まっちゃうよ。やってる間に気分転換になるかもよ?}」
蓉子
「{……惠美、舜也が居るのに気分転換にはならないわよ……}」
蓉子は本当に気分が乗らないようだ。
U子
「貴女達、いつまで座ってるつもりなの? 早く立ってちょうだい。お喋りは終わってからにして」
U子さんが蓉子と私にキツイ口調で立つように急かす。
そんなに急かさなくてもいいのに、U子さんは其程までに椅子取りゲームがしたいのですかよ?
人って見掛けに依らないんだね、意外過ぎる。




