克慈宅6 利樹
克慈が二階に上がってから暫くして、玄関のチャイムが鳴った。
もしかしたら、利樹さんかも!
玄関に備え付けてあるカメラ付ドアホンを見ると利樹さんの姿が映っている。
やっぱりだ!
利樹さんは背が高くてカッコいい〜♪♪♪
基本的にオッサンの類いは好きじゃないけど、目の保養になる男性は大好きですよ☆
利樹さんを迎え入れる為に、玄関の鍵を外して、ドアを開けた。
惠美
「今晩は、利樹さん。今日は来てくれて有難う御座います」
利樹
「やあ、オノちゃん。久し振りだね。今日から世話になるよ」
克慈の知り合いって、カッコいい人が多いよね。
性格云々は置いて──、だけど……。
“あの”克慈が相談するって事は、それだけ頼りになる人って事だよね。
家にだって入れちゃうくらいだし、それだけ信頼している人なんだ。
惠美
「克ちゃんから、先にお風呂に入るって聞いてます。着替えもタオルも用意してありますよ」
利樹
「ありがと。セットが居ないみたいだけど?」
リビングに入った利樹さんは克慈を捜してるみたい。
惠美
「克ちゃんは部屋で着替えてます」
利樹
「そうか。じゃあ、先にお風呂に入らせて貰うかな。荷物は此処に置いといていいかな?」
惠美
「は、はい! 大丈夫だと思います。あっ、寝室の荷物とか片付けなきゃ──」
利樹
「いや、大丈夫だよ。セットの家には客用の寝室が三部屋あるからな」
惠美
「えっ!? そうなんですか?? 知らなかった……」
利樹
「セットが来たら荷物を頼むって伝えてくれるかい?」
惠美
「は、はい! 分かりました。ごゆっくり」
ダイニングに荷物を置いた利樹さんは、脱衣所に向かった。
脱衣の場所、知ってんじゃんか。
私が案内する必要なんて無いじゃんか!!
克慈ぇぇぇええええッッッ!!!!
私が使わせて貰ってる寝室は、片付け無くてもいいんだ。
……良かった。
あっ、お吸い物を作らなきゃ!
キッチンに戻って、お吸い物を作っていると階段からスリッパの音がした。
克慈が降りて来たんだ。
克慈
「先輩が来たみたいだね」
惠美
「うん。今、お風呂に入ってるよ。──っていうか、克ちゃんちって客用の寝室が三部屋も有るって本当なの? 初耳だよ!」
克慈
「言った覚えは無いけど? 先輩の荷物はこれか」
惠美
「克ちゃんに『荷物は頼むね』って」
克慈
「知ってる。毎度の事だからね」
利樹さんの荷物を持上げた克慈は、ダイニングを出ると使ってない客用の寝室へ荷物を置きに行った。
お吸い物を作れた私は、出来上がった三人分の料理をテーブルに運ぶ。
利樹さんの口に合うのかなぁ……。
心配です。




