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☀ イストリゲ~ム  作者: 雪*苺
   【 克慈宅 】
122/156

克慈宅1 車庫

 

克慈

「惠美、着いたよ」

 

惠美

「ぅう〜……」

 

克慈

「ほら、起きな」

 

惠美

「……、……、ふぁ〜い……」


 

 克慈に肩を揺さぶられて目が覚める。


 寝ていると本当に『あっ』と言う間に着いちゃうよね。

 

 車で四〇分の距離だから、あんまり関係無いか……。

 

 うう……、これから克慈の夕飯を作らないといけないんだよね〜……。

 

 このまま布団の中に直行したいよぅ。


 

克慈

「早く降りて。ロックが出来ないでしょ」

 

惠美

「……は〜い」


 

 助手席のドアを開けて、車から出る。

 

 はぁ、相変わらず広い車庫ですなぁ。

 

 瀬戸瀬家の車庫には、あと四台の車が入るペースがある。

 

 自転車に一台分のペースを使い、バイクに一台分のペースを使っている。

 

 車庫に置いてある二台のバイクの内、一台はおじさんが愛用しているバイクで、もう一台はお父さんが愛用していたバイクらしいの。

 

 おじさんもお父さんも、若かりし頃はバイクに乗って日本中を走っていたみたい。

 

 お父さんがバイクに乗ってツーリングをしていたなんて信じられないよ。

 

 いつだったか、お母さんから兄が生きていたら一緒にツーリングをするのがお父さんの夢だった──って聞いた。

 

 兄が亡くなってから、お父さんはバイクを乗るのをピタリと止めてしまって、克慈にあげちゃった──って、お母さんが言っていた。

 

 克慈は休みになると、お父さんから貰ったバイクの手入れをしたり、たまに走らせたりしてるみたい。

 

 もしかしたら克慈は、ツーリングがてら、彼女に会いに行ってるのかも知れない。

 

 私はバイクに乗せて貰った事は無いけど、彼女は乗せてるのかな?

 

 克慈が運転するバイクの後ろに乗って、克慈と一緒に風を感じる彼女か……。

 

 ──べっ別にっ、羨ましくなんかないんだからねっ!!


 

克慈

「惠美、なに見てるの? 早く家に入って」

 

惠美

「分かってますぅ〜」


 

 克慈に急かされて、仕方無く家に入ってあげる事にした。

 

 あっ、そうだ!

 

 寝室に置いてあるダンボールに私物を入れちゃわないといけないんだった!!

 

 頑張れば今日中に終わらせれるよね!!

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