職場7 昼休み
正午になり、午前の作業の手を止める。
キーボードを叩く音は、正午のチャイムによって一斉に止まる。
部署内は一気にガヤガヤと騒がしくなる。
外に食べに行く社員もいれば、売店に買いに行く社員,社員食堂へ食べに行く社員,弁当を持参して社内で食べる社員,弁当を持ち社員食堂で食べる社員と様々だ。
俺はと言うと──。
愛
「あぁ~、腹減ったな~! 瀬戸瀬,八崗、食堂に行こうぜ」
智司
「悪い! 壱可,瀬戸瀬。今日は先約があるんだ」
愛
「先約? 誰と?」
智司
「八階の夕美ちゃんとな(////)」
愛
「ゆ、夕美ちゃんだとっ?! 夕美ちゃんと二人っきりでランチとか羨ましい!!」
智司
「ハハハ(////)
俺の為に手作り弁当を作って来てくれたって言うんだ(////)
行くしか無いだろ?」
愛
「会社の女性社員には手を出さないんじゃ無かったのか?」
智司
「別に疚しい事なんてしないさ。一緒にランチするだけさ。じゃな!」
俺達にすまなそうに片手を上げると、八崗は嬉しそうに部署を出て行った。
愛
「……なぁ、瀬戸瀬も『先約がある』とか言わないよな?」
克慈
「あるわけ無いだろ。食堂、行くだろ」
愛
「そう来なくっちゃ! 毎日、愛妻弁当なんて羨ましいよな~。薗野さんの手作り弁当が食べれるなんて、瀬戸瀬もリア充してるよな~」
克慈
「通勤料だよ。タダで俺の愛車に乗せるわけ無いだろ」
愛
「ガソリン代はどうしてんのよ? 薗野さんから貰ってんの?」
克慈
「当然だろ」
惠美から現金は貰ってはいない。
現金の代わりに、俺の為に夕飯を作らせている。
惠美の料理は美加さんの料理に似ている。
毎日、食べても飽きない料理。
流石は美加さんの娘なだけはある。
────悪い意味で、だけど。




