克慈宅9 戸惑い
私は今、寝室のベッドの上に寝転がっている。
克慈から返して貰った私の愛しのガラちゃんは、電源を切って充電中。
ちゃんと返して貰えてホッとしている。
克慈から聞いた堅智さんの話は、未だ信じられないけど……、克慈は嘘は言わないから、私は克慈が話してくれた内容を信じる事にして、堅智さんのメルアドを削除した。
不思議と後悔はしていない。
克慈から言われた『お嫁さんになる迄、守るから──。俺の大切な、妹だ』っていう言葉が私の脳内で何度も何度も再生されている。
はぁ……、何でかなぁ……、身体がフワフワしてるよ。
確かにベッドはフカフカして気持ちいいるけど、ベッドは関係無い。
私、ちゃんと克慈の妹なんだ。
克慈に面と向かってハッキリと言われて凄く嬉しい筈なのに、何でだろう……、胸の奥がチクチクするんだ。
嬉しいのに、何でかなぁ、上手く言えないんだけど……ちょっぴり悲しいんだ。
惠美
「……妹、かぁ。嬉しい筈なのに……。“妹みたい”じゃなくて……妹かぁ」
もう、逸その事、明日から“克兄”って呼んじゃおうかなぁ?
いやいや、此処は可愛く“克慈兄ちゃん(ハァト)”と呼ぶべきか?
う〜ん……どっちもしっくり来ないや。
今まで通りでいっか☆
……自分の◯液を入れて作った手料理を異性に食べさせて、手料理の味の感想を聞くなんて……。
しかも、食べてる所を動画で撮って、パソコンからネットに投稿してるなんて──!!
目には黒い線が引かれて、顔が分からないように配慮されてるみたいだけど、声は変えてないみたい。
有り得ないよねっ!!
女の敵だよね!!
あー……でも、異性ばかりが対象じゃなくて、気に入った同性にもしてた的な事を克慈が言ってた。
……何も知らずに食べちゃった人達は、今でも自分が堅智さんの◯液入りの手料理を食べてた事を知らないで、日本の何処かで生活してるんだよね?
ある意味、犯罪者じゃ無かろうか。
バレなきゃいいじゃん的な事で済まされる問題じゃ無い事だよね??
確固たる証拠が無いから捕まえる事は出来ないだろうけど……。
ん〜……でも、◯液って美味しいの??
何で料理に入れるんだろう??
美味しいかどうかも分からないモノが入った料理って、美味しんだろうか?
──ってか、◯液なんかを口に入れて、お腹を壊したりしないの??
人間のお腹って、以外と丈夫だったりするのかな??
……堅智さんは、克慈の親友って自称してたくらい、克慈を気に入ってるみたいだった。
……克慈はあるのだろうか?
堅智さんの◯液入りの手料理を食べた事が……。
やだ、何か気になって眠れないかもっ!!
克慈ったら、『男の作る手料理が1000%安全だと思ったら大間違いだから』って怖い顔して言うんだもんなー。
はぁ、こんな話を聞いちゃったら、男性の手料理が食べれなくなりそうだよ。
男性の手料理に対して、疑心暗鬼になっちゃうよ〜〜〜。
兎に角、今後は、堅智さんの手料理には用心しよう!
もう、堅智さんと会う事は無いと思うけどね。
やだよ、もう直ぐ、二三時じゃんか!
明日の為に、寝よーと。
……、……夢の中で魘され無きゃいいんだけど……。
おやすみなさい。




