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未知との遭遇
「足のないクラゲが動いてる......」
それが俺が初めて遭遇したモンスター
スライムを見た感想だった。
「ぷるぷるしてるーーーーー!」
「本当に奇妙ですよね」
「ぜったいに近づいちゃダメよ」
どうやらコチラが近づかなければ
向こうから襲って来ることはないらしい。
俺たちは最弱の冒険者だ。
いや、
冒険者と呼んでよいかすら疑問だ。
モンスターに襲われたら
絶対にやられる自信がある。
ちなみにみんな、
初期装備の布の服を着用している。
防具などは付けていない。
「ちなみになんだけど......
あなたたち、武器は何を持ってきてる?」
「僕は木の棒を持ってきました」
「俺も木の棒です」
「じゃーん!
おいらも木の棒だよー」
揃いも揃って最弱の武器である。
コスケの木の棒には鈴がついていて
シャランと鳴った。
「わたしの短剣が一番マシなようね」
「ミラさんはスライムを倒したことが
あるのーー?」
「もちろん。ないわ」
俺たちスライム一匹すら倒せないんだ......
みたいな空気が流れた。
この先やっていけるのだろうか。
馬車から
うようよ動くゼリー状の生物を
見送りながらそう思った。




