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弱小ギルド、竜を討つ!  作者: 和尊


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15/24

ギルド

竜に襲われたロトの町

ズス地区は突如

目の前に現れた。


急に現れたように感じたのは


火を灯している所などなく、

地区全体が真っ暗だったからだ。


「静かだねー」


それにしても静かなんてものじゃない。

物音のひとつもしない。


この町には

俺たちしかいないのか?


そんなことをつい思ってしまう。


暗すぎて町の様子は

ほとんど見えない。


ただ一つ分かるのは

目の前にギルドがある

ということだけだ。


「ギルドへ向かいましょう」


ほとんどの町に

ギルドは存在する。


ギルドの依頼で冒険者は

命懸けで魔物に挑む。


そんなのは

100年以上むかしの話だ。


魔物は冒険者に狩られ尽くされ、

町や村で見掛けることはない。


おそらく町や村から離れて

人のいない所へ行けばスライムのように

現れるのかもしれない。


もし仮に魔物を見つけたとしても

討伐することはない。


何故ならお金にならないからだ。


魔物全盛期の時代は

ギルドには魔物の討伐依頼が溢れ、

冒険者も列を成していた。


魔物を討伐した際の

ギルドからの報酬も凄まじいものだった。


ギルドが栄えれば、冒険者が増える。

冒険者が増えれば、魔物が減る。

魔物が減ると、人が増える。

人が増えると、町が栄える。


だから国、都市、町のお金は

必然的にギルドに流れた。


ギルドを起点とし、

町は回っていた。


ギルドは

絶大な力を持っていた。


今のギルドには魔物討伐の部署はなくなり、

住民からの雑多な依頼は

たまにあるくらいで、

報酬は依頼人が工面するくらいだから

ほぼボランティア同然。


今のギルドは

手続き業務や、調整などを行う

役所のような色が強い。


俺もたまにサイマタの町のギルドへ

足を運ぶことがある。


ズス地区のギルドは

入り口にあった。


さすがに頑丈に作られているだけあって

ギルドの建物は倒壊はしていなかったが、

建物には亀裂が走っていた。


俺たちは緊張しながら

そんなギルドへ足を踏み入れる。

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