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45.召喚陣

お今晩は!

今回も他人称視点(三人称視点)での進行になります。


やっとここまで来たぁっ!!

“ここから”の話こそが、私が構想段階から描きたかった物語になりますっ!!

どうか!

御楽しみ下さいっ!!


 ―召喚の儀式の間―


 その部屋の中央には≪召喚陣≫と呼ばれる地面に描かれた模様がぼんやりと光を放っていた。 

 ベンジェフを含めた一三たち一行はミリスを騎士団へ引き渡し、司祭と受刑者であるベンジェフの監視という名目で付いて来たパース騎士団長と共に儀式の間へと到着したのだった。

 儀式の間に入った事すら無かった女官の面々は興味深げに周囲を見回した。


「・・・司祭様お尋ねしたいのですが、≪召喚陣≫が薄っすらと光っていますがこれは何なのでしょうか?」


 バイセが司祭へと尋ねた。


「はい。≪召喚陣≫は初代聖女のハジメ様が創られてから常に光を放っているのです。≪召喚陣≫がその性質を維持している証であると言い伝えられています。ですが何故光っているのか、現存する文献には何も遺されて・・・」


 司祭がバイセに説明をしていたのだが≪召喚陣≫の方を見て、言葉が途切れた。

 それに気付き、バイセも≪召喚陣≫の方を見遣った。


 そこには≪召喚陣≫に近付いていた一三の姿があった。

 

 ≪召喚陣≫は一三が近付くと徐々に光を増していった。


「「ヒトミ様っ!」」


 オールデンでの出来事が頭を過って、一三を呼ぶマリーとベンジェフの声が重なった。

 だが、その声に一三はくるりと振り返り、笑顔で

 

「大丈夫です」


 とだけ言った。

 そうして≪召喚陣≫の方へと向き直った一三は一歩又一歩と近付いた。

 その度に光はその強さを増していき一三以外のその場に居た全ての人が目を開けていられなくった。

 そして一三は≪召喚陣≫へと手を伸ばして・・・


「お兄ちゃん・・・やっと・・・また会えたね」


 その声は悲しみと嬉しさが綯い交ぜになった様に震えていた。







 幾ばくかの時間が過ぎて、光は徐々に収束していった。


 ベンジェフ達はゆっくりと目を開けた。

 一三の無事を確認するために。


 ・・・一三はそこにいた。


 しっかりと自分の足で立っていた。


 ゆっくりと一三が目を開けた。

 そうしてベンジェフ達の方へ振り返った。


 ベンジェフ達は一三のその目に覚悟と決意を見た。


「ベンジェフ“騎士団長”」


「!!」


 凛とした声が儀式の間に響いた。

 それと同時に一同は一斉に跪いた。

 その声には一点の曇りも迷いも感じられない程に澄み切った雰囲気を纏っていた。


「この世界に住む人々全てにお話ししなければならない事があります。先ずはこの国の代表の方とお話させて下さい」


「はっ!・・・ですがヒトミ様、私は既に“騎士団長”の人を解かれていますので・・・パース騎士団長にお任せした方が・・・」


 ベンジェフは申し訳なさそうに返答した。

 それに対して一三は凛とした空気のままベンジェフに問いを投げかけた。


「何故あなたは騎士団長の任を解かれたのですか?」


 その問いにベンジェフは自責の念を声に出して答えた。


「・・・オールデンにて私はヒトミ様をお守りする事が出来ま「私はここに存在()ます」・・・え?」


 ベンジェフのセリフを食う様に、一三は言葉を発した。


「私は貴方や貴方の指揮する騎士団、オールデンの兵士、そして私に付いて来てくれた女官の皆さんに守られてここに立っています。あなたが騎士団長を解任される謂われは在りませんっ!」


 まるで言葉を突き付ける様にしてベンジェフに向けて話していた。


「ですが・・・」


「貴方はどう思いますか?パース“現”騎士団長」


 否定しようとするベンジェフを無視して、一三はパースに問いかけた。

 するとパースは


「問題ございません、私は臨時の騎士団長でもありますしベンジェフ“騎士団長”としての正式な判決はまだ行われていません。よって必要であれば復帰する事も問題無いでしょう。何せ現在国家存亡の危機的状況でもありますから、有能な人材はいくらあっても足りません」


 後方からの逆援護についパースの方に振り返ってしまったベンジェフ。

 パースはそれに気付くとしたり顔で見返してきた。


「成程、では代表とのお話合いでその事は言及させて頂きます」


 一三としてはもはや決定事項となってしまった様だ。

 それに対してベンジェフは何とも言えない表情で一三の方を見つめていた。


 そして、そのやり取りの最中、ある異変に気付いた者が一名居た。


「・・・≪召喚陣≫の光が無い」


 今にも消え入りそうな声で司祭が呟いた。

 その顔は徐々に青くなっていった。


「せ、聖女ヒトミ様・・し、≪召喚陣≫が・・・一体・・どうして・・・?」


 絶望した様な表情で司祭が一三にその口を震わせながら尋ねた。


「はい。私が使えなくしました」


「「「はっ!?」」」


 その場に居た全員に衝撃が走った。


「な、何故そのような事をっ!!」


 司祭が涙目になりながら、今にも掴み掛らんとした。

 尤も、掴み掛る前に一三の一番近くに居たベンジェフに流れる様に且ソフトに動きを封じられ更には一三の周りに女官達が守るように移動した。

 そんな中、一三はしっかりした口調で言い放った。


「当然です。これは≪召喚陣≫等では無いからです」


 その言葉を聞いた全員に絶句という名の沈黙が訪れた。

 そして、更に一三は言葉を続ける。









「これは、私が元居た世界・・・つまりこちらにとっての≪異世界≫側がこの世界の状況を監視するための装置であり、あなた方が≪聖女≫と呼ぶ存在を確実に送り込むための扉なのです」









 その場に居る一三以外の者達は、誰一人として言葉を発せなかった。

 スウ~・・・

 ここまで読んで頂きありがとうございますぅ!!(130dB※)

※ジェット機の離陸時に出る最大音量らしいです


 今回の話・・・どうでしたでしょうか?

 細かい内容は次回になります。

 これに関しては私の構成力不足になります。

 本当に申し訳ございません。


 改めましてここまで読んで頂きありがとうございます。

 後少し続きますが、ここまで来たら後はもうクライマックスまで突っ走るだけなので、どうかよろしくお願いします!


 ではっ!

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