25.鉄鎖は愚者のその腕に
らっしゃぁせぇ~。
25話になりますぅ~。
(スンッ・・・)
オールデン領防衛線後のベンジェフ騎士団長視点でのお話になります。
ジャラ・・・ジャラ・・・ジャラ・・・ジャラ・・・
日の当たらない暗く湿った空気で満たされた、石造りの廊下を俺は両腕の間から鎖がこすれる音を響かせながら歩いている・・・。
俺の前を歩くのはここの管理をしている者と、俺を挟むように後ろから付いて来ている騎士。
俺が信頼している部下だった騎士の一人だ。
「・・・騎士団長。・・・こちらになります」
そう言って鉄格子の向こう側にある部屋を示したここの管理人の男は、共に来た騎士と同じように悲しそうな顔をしていた。
彼は俺の事を知っている様で、騎士団長どころか騎士ですら無くなったにも拘らず、俺を騎士団長と呼んでくれた。
「ありがとう」
そんな言葉が俺の口を衝いて出た。
情けない声だ。
覇気も無ければ芯も無い、まるで愚か者の口から出て来るような声だ。
石造りの牢屋の中、備え付けの御世辞にもベッドとは呼べないソレに腰掛けて、自身の事を思い返す。
俺は先のオールデン領防衛線にて、当初立案していた作戦を無視し主力である一個師団が到着する前に先遣部隊の三個連隊を使い、真っ向から≪魔獣≫共を迎撃した。
損失を最低限にする為にオールデン要塞を利用して、主力が来るまで凌いで到着次第攻勢に移る。
・・・それが当初の予定だったのだ。
結果から言えば騎士団に死者は出ずに負傷した者の多くが軽傷である、重傷者は腓腹が破れる寸前まで酷使してしまった軍馬達ぐらいだろう。
それでも部隊と聖女様一行を危険に晒したのは事実であり、それは俺の指示の下実行されたのだ。
当然俺が責任を取らなければならない。
この事に関しては覚悟は出来ていたんだがな・・・。
聖女様がお倒れになった。
≪魔素溜り≫が聖女様の御力によって消滅して直ぐ後、その場に聖女様の絶叫が響いた。
絶叫と共に聖女様の御身体の到る所から真っ赤な鮮血が噴き出し、真っ白な御髪もまるでご自身から流れ出てきた血を吸い込んだ様に赤毛になっていた。
その絶叫の最中、俺達はそこに立っている事しかできなかった。
気付いた時には聖女様がゆっくりお倒れになって、近くに居たマリーが聖女様を受け止めた。
俺は只その光景を見ていただけだった・・・。
その後は聖女様を要塞内にある特別室にお連れして女官達に託して、次の日に到着した師団長達一個師団の面々に数週間の期限付きでオールデン領の復興作業への協力を指示した。
その間も聖女様は一度もお目覚めになることは無かった。
俺は責任を取らなければならない。
この世界の希望だった聖女様・・・、その希望が尽きるかもしれない切っ掛けを作ったのだから。
ここまで音読して頂きありがとうございます!
いやぁ、ベンジェフ騎士団長が牢屋の中ですよ!
どうしましょ!
予定にないよぉ!
次回!・・・どうすっぺかなぁ!!
以上25話でした!
質問等有りましたらメッセージ直送りでも、感想でも構いませんのでお待ちしております!
ではっ!




